福岡県、佐賀県、長崎県、山口県では、9日(土)夜から10日(日)夜にかけて線状降水帯が発生する恐れがあり、大雨災害発生の危険度が急激に高まる見込みです。土砂災害、低い土地の浸水、そして河川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要です。
10日夜7時の雨予想図:九州北部と山口県に広がる雨雲
九州北部では、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となっています。この梅雨前線は10日(日)まで九州北部に停滞した後、ゆっくりと北上する見通しです。この気象条件により、九州北部では11日(月)にかけて、局地的に雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる恐れがあります。また、落雷や竜巻などの激しい突風が発生する可能性も高く、注意が必要です。
10日午前9時の予想天気図:九州北部停滞前線と湿った空気の流れ込み
最新の降雨状況
降り始めの6日午後5時から9日午前10時までの降水量(アメダスによる速報値)では、熊本県甲佐で285.5ミリを観測しています。これは、局地的に非常にまとまった雨がすでに降っていることを示しており、地盤の緩みや河川の水位上昇に警戒が必要です。
9日午前10時までの72時間積算降水量:熊本県甲佐の降水量データ
今後の雨量予想
1時間降水量(多い所)
9日(土)から10日(日)にかけて、以下の地域で1時間に50ミリの非常に激しい雨が予想されています。
- 山口県: 50ミリ
- 福岡県: 50ミリ
- 佐賀県: 50ミリ
- 長崎県: 50ミリ
- 大分県: 50ミリ
- 熊本県: 50ミリ
24時間予想降水量(多い所)
10日(日)正午までの24時間降水量としては、以下の通り予想されています。
- 山口県: 250ミリ
- 福岡県: 200ミリ
- 佐賀県: 200ミリ
- 長崎県: 200ミリ
- 大分県: 200ミリ
- 熊本県: 150ミリ
10日正午までの24時間予想降水量:各県の予測雨量
その後、11日(月)正午までの24時間では、以下の追加降水量が予想されます。
- 山口県: 200ミリ
- 福岡県: 150ミリ
- 佐賀県: 150ミリ
- 長崎県: 200ミリ
- 大分県: 150ミリ
- 熊本県: 150ミリ
11日正午までの24時間予想降水量:九州北部・山口の追加降水量予測
さらに、12日(火)正午までの24時間では、引き続き警戒が必要です。
- 山口県: 50ミリ
- 福岡県: 80ミリ
- 佐賀県: 80ミリ
- 長崎県: 150ミリ
- 大分県: 50ミリ
- 熊本県: 100ミリ
線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増える恐れがあり、予測値を大幅に超える可能性もあります。
12日正午までの24時間予想降水量:今後の大雨継続予測
防災の呼びかけと注意点
大雨による土砂災害、低い土地での浸水、そして河川の増水や氾濫には引き続き厳重な警戒が必要です。特に、これまでの降雨で地盤が緩んでいる地域では、わずかな雨でも土砂災害が発生する危険性が高まります。また、落雷や竜巻などの激しい突風にも十分な注意を払ってください。発達した積乱雲が近づく兆し(急な雷鳴、ひょう、急に冷たい風が吹くなど)がある場合には、速やかに頑丈な建物内に移動するなど、安全確保に努めることが重要です。最新の気象情報や自治体からの避難情報に注意し、命を守る行動をとってください。
大雨時の防災対策と安全確保の注意点
参考:Yahoo!ニュース