【キーウ共同】米紙ワシントン・ポストは10日、15日の米ロ首脳会談を巡り、ロシアが停戦条件としてウクライナ東部ルハンスク、ドネツク両州の割譲を求める一方、南部州の占領地域のウクライナへの返還に応じる意向はないと報じた。情報筋の話としている。ウクライナ側は両軍が相互に撤退することを提案しているとされ、双方の隔たりは大きい。
ワシントン・ポストによると、南部ザポリージャ、ヘルソン両州のロシア占領地域は、南部クリミア半島との間を結ぶ重要な陸路となっており、ロシア側の妥協は見込めないとしている。
トランプ米大統領はロシアにウクライナ領の一部について引き渡しを認める可能性を示唆しており、バンス米副大統領はFOXニュースのインタビューで、ロシアとウクライナの双方を満足させる合意は難しいとの見方を示した。
ウクライナと欧州は米ロによる頭越しの合意への警戒を強めている。ゼレンスキー大統領はX(旧ツイッター)で「独立国家を分割しようとする試みは危険だ」と指摘。