【AFP=時事】インド最高裁判所は11日、野良犬によるかみつき被害が急増していることを受け、公共の安全を理由に首都デリーでの野良犬数万匹の捕獲を命じた。
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インドには数百万匹の野良犬が生息しており、特に子どもや高齢者への攻撃が都市部で頻繁に報告されている。
2012年の家畜センサスによると、デリーの路上には少なくとも6万匹の野良犬がいるとされるが、現在はさらに増加しているとみられている。
世界保健機関(WHO)によると、狂犬病による死者の3分の1以上がインドで発生している。この背景には、不妊手術プログラムの不足と野良犬駆除に対する法的制約がある。
裁判所は市当局に対し、8週間以内にシェルターを設置し、捕獲した犬の記録を日々付けるよう求めた。
また、かみつき被害を報告する24時間対応のヘルプラインを設置し、狂犬病ワクチンの接種可能な場所を公表するよう命じた。
インド議会に提出されたデータによると、2024年には370万件を超えるかみつき被害と54件の狂犬病疑いによる死亡例が報告されている。
別の推計では、これらの数値はほぼ2倍に達し、デリーだけでも毎日約2000件の野良犬によるかみつき被害が起きているとされる。【翻訳編集】 AFPBB News