元TBSアナウンサーのアンヌ遙香さん(39歳)が、20年にわたる東京生活を終え、故郷の北海道へ拠点を移して8年。新たな生活をスタートさせた彼女が、最近深く考えさせられたという「騒音問題」について綴りました。特に、札幌での実家暮らしと友人宅でのマンション滞在を通じて、集合住宅における「音」の課題が浮き彫りになります。これは、多くの日本人が直面しうる社会的なテーマでもあります。
TBS退社後、北海道を拠点に活動するアンヌ遙香さん
北海道での「窓開け生活」と音の感覚
今年の北海道は一部で40度近い酷暑を記録したものの、現在は落ち着きを見せています。アンヌさんの実家もまた、本州では珍しくなったクーラー未設置の住宅であり、窓を開け放って生活するスタイルを続けています。この開かれた生活空間からは、外の様々な音が鮮明に聞こえてくる一方で、家の中の生活音もまた外部へ漏れていることを実感しているといいます。
例えば、熱心な北海道日本ハムファイターズファンであるアンヌさんが自宅でテレビ観戦中に思わず発する「よっし!」や「おー!」といった歓声は、庭仕事中の父親に「家から漏れてくる歓声で試合の展開が全部わかった」と言われるほど。このエピソードは、一戸建ての住環境においても、自身の生活音が予想以上に周囲に届いている可能性を示唆しており、音に対する意識の重要性を改めて感じさせます。
マンション泊で痛感した「音の課題」
普段、札幌市内の山側に位置する庭付きの一戸建てで暮らすアンヌさんの実家は、隣家との物理的距離があり、生活音について近隣に気を遣う機会は少ないといいます。しかし先日、久しぶりに単身者向けマンションに住む友人の家を訪れ、宿泊した際に、集合住宅特有の「音の問題」がどれほどシビアで大変なものかを痛感したそうです。
初日の滞在では特に気にならなかったものの、2泊目以降、日頃の生活では意識しないような「音」の存在が鮮明になりました。具体的な体験として、まず早朝からどこかの部屋のテレビの音がはっきりと聞こえ、どの局のどの番組かまで判別できるほどだったといいます。さらに、上の階からと思われる足音が、まるで同じ部屋を誰かが歩いているかのように明確に響いてきたことに驚きを隠せなかったと語ります。
北海道で生活を送るアンヌ遙香さんの近影
そして極めつけは、朝7時半から8時半にかけて、どこかの家から鳴り続ける目覚まし時計のアラーム音でした。その音が長時間にわたり、はっきりと聞こえ続けたことは、アンヌさんにとって非常に印象深い出来事となりました。これらの経験から、集合住宅における生活音の管理、そしてそれに伴う隣人との関係性が、いかにデリケートで解決が難しい課題であるかを深く認識したと述べています。
まとめ
アンヌ遙香さんの今回の経験は、一戸建てと集合住宅、それぞれの住環境における「音」に対する意識の大きな違いを浮き彫りにしました。特に、都市部の集合住宅で暮らす人々にとって、隣人の発する生活音や、自身の生活音が周囲に与える影響は、避けては通れない普遍的な社会問題となっています。互いの生活リズムや音の感じ方が異なる中で、いかに快適な住環境を維持していくか。アンヌさんの素直な気づきは、私たち自身の「音のあり方」を再考するきっかけを与えてくれます。