アンガールズ田中、終戦の日に核兵器への警鐘 「唯一の被爆国が旗を振るべき」と世論が称賛

終戦から80年の節目を迎えた8月15日、各テレビ局では「終戦の日」に合わせた特別番組が放送されました。その中で、お笑いコンビ「アンガールズ」の田中卓志氏が『真相報道バンキシャ!特別編 “終末時計”を早める世界のトップたち』(日本テレビ系)で発した核兵器に関する発言が、多くの視聴者から称賛を集めています。核兵器の脅威が増す現代において、広島県出身の田中氏の言葉は、日本の役割と世界の平和に警鐘を鳴らすものとして注目されています。

「終末時計」が示す人類存亡の危機:核兵器の脅威

番組のタイトルにもある「終末時計」とは、核兵器使用のリスクや気候変動問題など、人類が直面する地球規模の危機から「人類最後の日」までの残り時間を示すものです。この時計は、アメリカの科学雑誌『ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ』によって1947年の発表以降、毎年更新されています。2025年現在、その針は過去最短の「残り89秒」を示しており、2023年にはロシアによるウクライナへの軍事侵攻などが影響し、さらに10秒進みました。番組はこの「終末時計」をテーマに、「いま、この針を早めているのは誰か。そして、針を戻すことはできるのか」という喫緊の問いを視聴者に投げかけました。

番組が提起した問い:日本の役割と田中卓志の熱い訴え

番組では、MCの櫻井翔氏が海上自衛隊のミサイル艇に乗艦し、日本近海を通過する艦艇の監視訓練に密着する様子や、同じくMCの桝太一氏がトランプ大統領の肝いりで米国に建てられた収容所を取材するVTRが放送されました。スタジオに出演していた田中卓志氏は、番組終盤で「被爆国として…核兵器の考え方は」というテーマで議論が交わされる中、世界の推定核弾頭数1万2342発をBB弾に置き換え、その“多さ”を音で表現する演出に直面しました。

この衝撃的な表現を聞き終えた広島県出身の田中氏は、「何回、地球がなくなるんだろう。“ここで終わるかな”から3倍くらい」と核兵器の途方もない量への驚きを口にしました。さらに、「唯一の被爆国が、地獄みたいな状況を経験をした国が、核を持ってしまうと“日本が持ったんだ”ということで、もっと世界中に核が増えると思う。そう考えたら、日本が旗を振って核を持たない、ということを徹底してやっていかないと、終末時計はあっという間にゼロになる」と、核拡散への強い警鐘を鳴らしました。

被爆国出身のアンガールズ田中卓志が核兵器問題に警鐘被爆国出身のアンガールズ田中卓志が核兵器問題に警鐘

世論の共感と広がる波紋:核武装論へのカウンター

田中卓志氏のこの発言に対し、SNSのX(旧Twitter)上では、以下のような多くの称賛の声が寄せられました。

  • 「アンガールズ田中さん正論です!」
  • 「田中、よく言った!あっぱれ」
  • 「田中さん、広島大学ですよね。想いも人一倍でしょう」

これらの反応は、田中氏の言葉が多くの人々の共感を呼んだことを示しています。特に、7月の参院選で当選した参政党の塩入清香議員がネット番組で「核武装がもっとも安上がりであり、もっとも安全を強化する策のひとつ」と発言し、いまだに波紋を呼んでいる現状を鑑みると、被爆地出身である田中氏の言葉の重みは際立っています。終末時計の針を進ませないためにも、核兵器を巡る建設的な議論が深まることが求められています。

カメラが回っていない場面でも思案顔のアンガールズ田中卓志と相方の山根良顕カメラが回っていない場面でも思案顔のアンガールズ田中卓志と相方の山根良顕

アンガールズ田中氏の今回の核兵器に対する発言は、改めて国際社会における核問題と、唯一の被爆国である日本の役割の重要性を浮き彫りにしました。彼の言葉は、私たち一人ひとりが地球の未来について深く考えるきっかけとなるでしょう。終末時計の針を少しでも戻すために、日本が平和への旗を振り続けることの意義は、計り知れません。


参考文献: