広島駅に「まるでSF」な光景が… 路面電車に再脚光?令和の今だからこそのメリットとは


 これまで広電は、広島駅の南側に乗り場があった。路面電車と聞けば、昭和期に各地で運行されていた市電やチンチン電車をイメージする人も多いだろう。広電の乗り場は地上部にあり、そこにはレトロ車両も走っている。しかし、広電の車両は多くが最新両で振動・騒音は少ない。

 また、広電は以前から5車体という長編成で運行をしているので、路面電車にありがちな“のんびり”“懐かしい”といったイメージはない。5車体で走る広電は1編成あたりの定員が153名で、通勤・通学ラッシュにもきちんと対応できている。

 広電が乗り場を駅ビル2階へと移設するにあたり、駅前から延びる高架線が新設された。この高架線を走って駅の中へ路面電車が消えていく光景、駅ビルの中から路面電車が飛び出す光景は近未来感があり、SFマンガのような雰囲気を漂わせる。

 それまで地上にあった広電の乗り場も決して不便ではなかったが、駅ビル2階へと移設されたことによって広電とJRを乗り継ぐための移動距離・所要時間が短縮されたほか、雨の日でも傘をさす必要がなくなった。また、新幹線などを使って広島へと来た観光客・ビジネス客にも広電の乗り場がどこにあるのかわかりやすくなったことも駅ビルに乗り入れたメリットといえる。

 広電は鉄道線と軌道線を合わせて約35.1キロメートルの路線を有する。軌道線とは平たく言えば路面電車を指すが、広電の路面電車は鉄道線にも乗り入れる。これら鉄道線も含めて、広電は国内最長の路面電車ネットワークと形容される。



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