厚生労働省は12日、全国の児童相談所で在宅指導している虐待事案の安全確認をした結果、対象とした18歳未満の3万4451人のうち、6人が所在不明になっていると明らかにした。海外に転居している可能性などがあるとして、警察に行方不明届を提出するとともに、児相へ調査照会を実施している。
厚労省は全国で児童虐待事件が相次いでいることを受け、6月1日時点の事案を確認していた。在宅指導事案の安全確認は2月時点に続き、2度目。対象者のうち442人は、従来の援助方針を見直し、一時保護や施設への入所によって親と引き離す措置を取った。
また、8月に鹿児島県出水(いずみ)市で大塚璃愛来(りあら)ちゃん(4)が死亡した事件を受け、9月1日時点で在宅指導するネグレクト(育児放棄)事案の緊急点検も実施。1万574人は安全確認をした上で援助方針を見直すなどした。残る6人は所在不明だったため行方不明届を出すなどしている。