カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を進める大阪府市は12日、IR事業者を審査する選定委員会の委員に、府立大と市立大の運営法人理事長、西沢良記氏や大阪観光局理事長の溝畑宏氏ら7人を選出したと発表した。
委員長には西沢氏、副委員長に溝畑氏が就任する。ギャンブル依存症に詳しい大学教授や公認会計士らもメンバーとなっている。
選定委員会はIR事業者の提案を客観的に評価し、手続きの公正・公平を実現するためのもの。府市は12月中に事業者公募を開始し、選定委は事業者が来年4月までに提出する提案書類などを審査。同年6月ごろに事業者を決定する。審査項目は施設・運営計画、ギャンブル依存症対策、事業の確実性・安定性など。
大阪IRには、公募に先立つコンセプト募集に、米MGMリゾーツ・インターナショナルとオリックス▽ギャラクシー・エンターテインメント・ジャパン▽ゲンティン・シンガポール-の3社が応じ、それぞれ1兆円の投資規模を示した。
府市は11月、事業計画を定めた実施方針案を公表。6千人以上を収容できる国際会議室や面積10万平方メートル以上の展示施設、3千室以上の宿泊施設などを定めた。事業者には、誘致予定地の夢洲(ゆめしま=大阪市此花区)への地下鉄延伸費用の一部負担も求めている。