果たして戦争を終わらせることはできるのでしょうか。トランプ大統領の仲介によって、両者の直接会談が現実味を帯びる一方、専門家はそもそも開催できるか疑問だと話しています。
終戦へのシナリオは描けた?
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「ウクライナは平和への道を決してあきらめない。いかなる形でも首脳会談に応じる用意がある」
一日の成果をにじませたゼレンスキー大統領。日本時間19日午前2時すぎからトランプ大統領との会談に臨みました。3年半続く戦争のターニングポイントになるのでしょうか。
記者
「ゼレンスキー大統領、スーツがお似合いですね」
トランプ大統領
「私も同じことを言ったよ。彼は前回、君の服を批判した記者だよ」
ゼレンスキー大統領
「あなたは前回と同じスーツですね」
記者からの質問に冗談を言い、笑い声も飛び交います。
前回の険悪ムードから一転、2人の会談は和やかなムードです。
トランプ大統領
「きょう起きたすべての素晴らしいことに感謝する。これまでのところ、とても成功している一日だ」
ゼレンスキー大統領
「トランプ大統領と非常にいい話ができた。本当に最高の会談だった」
その後行われたヨーロッパの首脳陣も同席した会合で、議論はさらに加速します。
トランプ大統領
「プーチン大統領はウクライナへの安全の保証を受け入れた。ヨーロッパの国々が主に負担していくことになるが、我々が支援し安全の確保に尽力していく」
ゼレンスキー大統領
「ウクライナの安全はアメリカ、そして共にいるリーダーにかかっている」
イギリス スターマー首相
「私たちはきょう、非常に重要な一歩を踏み出せる」
ウクライナが求める「安全の保証」は着実な進展がありました。ヨーロッパを支援するかたちでアメリカも関与することを明言したのです。
ただ、ロシアが求める「領土の割譲」については…。
ゼレンスキー大統領
「領土を含む敏感な問題については、首脳レベルの三者会談で議論する。トランプ大統領はそのような会談を調整しようとしている」
カメラの前では具体的な言及は避けて、プーチン大統領と話し合う意思を示しました。
トランプ大統領
「できるだけ早く三者会談を実現するように努める。ゼレンスキー氏とプーチン氏が、何らかの解決策を見つけると感じている」
次のステップは三者会談です。トランプ氏は会合の後、プーチン大統領と電話したことをSNSで明かしました。
トランプ大統領のSNS(日本時間 午前7時)
「プーチン氏とゼレンスキー氏との会談に向けて調整を始めた」
ゼレンスキー大統領も「ウクライナはあらゆる形式で会談に応じる用意がある」と前向きな姿勢を見せています。
ドイツのメルツ首相は記者会見で「今後2週間以内にロシアとウクライナの大統領の会談を行うことで合意した」と述べました。