韓国超高級マンション「ラミアン・ワンベイリー」で相次ぐトラブル、サウナ浴槽に排せつ物浮遊

韓国ソウル市瑞草区盤浦洞(ソチョグ・バンポドン)に位置する最高級マンションの一つ、「ラミアン・ワンベイリー(RAEMIAN ONE BAILEY)」で、女性用サウナの浴槽に人の排せつ物が浮いているのが発見されるという衝撃的な事件が複数回発生し、入居者の間で大きな騒動が巻き起こっています。この超高級マンションで頻発する非常識なトラブルは、その名声とはかけ離れた現実を浮き彫りにしています。

韓国ソウル盤浦洞の超高級マンション「ラミアン・ワンベイリー」の外観韓国ソウル盤浦洞の超高級マンション「ラミアン・ワンベイリー」の外観

「ラミアン・ワンベイリー」とは?韓国を代表する高級集合住宅

「ラミアン・ワンベイリー」は、韓国の大手財閥系建設会社であるサムスン物産が施工を手がけた超大型再開発団地で、2023年8月に竣工しました。地上35階建て、総計2990世帯を擁するこの大規模マンションは、その立地と設備から韓国有数の高額物件として知られています。現在、専有面積59平方メートルで約42億ウォン(約4億4688万円)、84平方メートルでは約70億ウォン(約7億4472万円)もの価格で取引される、まさに「超高級マンション」と呼ぶにふさわしい住まいです。

サウナで排せつ物浮遊!非常識なトラブルが頻発

コミュニティ掲示板に投稿された情報によると、女性用サウナの浴槽内で排せつ物が発見されたのは、7月22日と29日、8月1日と3日の計4回、いずれも午前8時から11時の間でした。管理側は事態を重く見て、「容疑者が特定されればサウナの利用を禁止し、民事・刑事両面で責任を問う」と厳重な警告を発しています。

しかし、このような「ラミアン・ワンベイリー」では、この排せつ物浮遊事件以外にも、品格に欠ける非常識なトラブルが以前から続出し、住民間の対立やサービスの縮小を招いています。

  • 備品持ち帰り問題: 4月には、サウナに備え付けられていたシャンプーやボディウォッシュがボトルに詰め替えられ、持ち帰られる事態が頻発しました。これを受け、マンション側は備品の提供を中止せざるを得なくなりました。
  • 男性サウナのあかすりサービス中止: 男性サウナに常駐していたあかすり担当者については、利用者が少ないにもかかわらず、その給与が全入居者で負担されることへの不公平感が住民から噴出しました。この反発により、担当者との契約は打ち切りとなりました。
  • タオル提供の廃止: サウナでのタオルの提供も、月額800万ウォン(約85万円)にものぼる高額な洗濯コストが問題視され、現在は取りやめになっています。
  • 「ホテル級」朝食サービスの危機: さらに、入居者向けに提供されてきた「ホテル級の朝食サービス」も中断の危機に瀕しています。平日の昼食と夕食、週末の朝食と昼食を1食あたり1万5000ウォン(約1596円)で提供していましたが、1日あたり650人以上の利用がなければ採算が取れない状況にあります。現状の平均利用者は約550人にとどまっており、契約終了に向けた手続きが進められているとのことです。

高額物件に住まう住民のモラルが問われる事態に

「ラミアン・ワンベイリー」を巡るこれらのトラブルは、高額な費用を投じて手に入れた「超高級」というイメージと、住民たちの実際の行動とのギャップを浮き彫りにしています。サウナ浴槽での排せつ物浮遊事件をはじめとする一連の騒動は、単なるマンション内の問題に留まらず、住民のモラルやコミュニティ運営のあり方について深く考えさせられる出来事として注目を集めています。


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