石橋政嗣氏(いしばし・まさし=元社会党委員長、元衆院議員)95歳。台湾生まれ。関係者によると、葬儀は12日に福岡市内で執り行われた。
昭和19年、台湾の台北経済専門学校卒。30年衆院選で旧長崎2区から初当選。連続12回当選した。58年に旧社会党の第9代委員長に就任した。
現実政治を重視した「ニュー社会党」路線を推進。党員拡大、原発政策や対韓国政策の見直しなどにも取り組んだ。自衛隊を巡っては、憲法9条に反するとしながら合法的な存在とする「自衛隊違憲・合法論」を提起した。
61年には党の第50回定期大会の続開大会で、マルクス・レーニン主義と決別する新しい党綱領「新宣言」を採択した。同年の衆参同日選で敗れた責任をとって委員長を辞任。平成2年衆院選に出馬せず政界を引退した。
著書に「非武装中立論」などがある。