【AFP=時事】インドネシア・アチェ州で26日、同性愛行為の罪で有罪判決を受けた男性2人に対し、公開むち打ち刑が執行された。インドネシアは世界最多のイスラム教徒人口を擁する国であり、中でもアチェ州は特に保守的な地域として知られる。
【写真16枚】同性愛行為の罪で有罪判決を受けた男性2人に対する公開むち打ち刑の様子
同性愛行為はインドネシアの他の地域では違法ではないが、アチェ州では厳格なシャリア(イスラム法)が適用されるため、犯罪とされている。
2人は州都バンダアチェの公園で、少数の見物人が見守る中、トウのむちで76回ずつ打たれた。
2人はむち打ち80回を言い渡されていたが、4か月勾留されていたため、4回分が免除された。
バンダ・アチェ州シャリア警察の法執行責任者、ロスリナ・A・ジャリル氏によると、2人は4月、公開むち打ち刑が執行された公園の公衆トイレで一緒にいるところを市民に「不審者」がいると通報され、地元のシャリア警察に現場を押さえられた。
国際人権NGOアムネスティ・インターナショナルは同性愛行為に対する公開むち打ち刑執行を非難した。
アムネスティの地域調査ディレクター、モンセ・フェレール氏は声明で、「同性愛行為を犯罪とすることは、公正で人道的な社会にあってはならない」と述べた。
2人の他に、婚外交渉、異性との接近、オンラインギャンブルの罪で有罪となった女性3人と男性5人も公開むち打ち刑に処された。【翻訳編集】 AFPBB News