野球部内での暴力行為を巡り、全国高校野球選手権大会の出場を辞退した広陵高校(広島市)は、今年1月に発生した部員間の暴力事案について、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定し、第三者委員会を設置して再調査することを決めた。同高では別の元部員からも部内暴力を受けたと申告があり、6月に別の第三者委を設置して調査している。
同高によると、1月の事案は、寮で禁止されている即席麺を食べた1年生(当時)を、複数の2年生(同)が殴るなどしたもの。当時の調査では、いじめではなく、後輩指導の中での突発的な暴力と判断。加害生徒4人を謹慎させ、同高は3月に日本高校野球連盟から厳重注意を受けた。
出場辞退後に広島県から「突発的な行為でもいじめになる」との指摘があり、同法に基づく再調査を決めたという。