総務省消防庁は13日、全国の消防団員数は4月1日時点で83万1982人だったと公表した。前年から1万1685人(1・4%)減少し、過去最少を更新した。各自治体が定める定年や、本業が多忙といった理由による退団が目立った。一方で、女性は2・4%増の2万6605人、学生は14・4%増の5218人といずれも過去最多だった。
都道府県別に見ると、前年から減ったのは44都道府県。最も大きく落ち込んだ熊本は823人の減少。次いで岡山の766人、福島の547人などだった。増加は神奈川185人、京都70人、沖縄23人。
消防団は全ての市町村に設置され、全国に2198団ある。地域社会のつながりが薄れるなどして新規の入団者が少ない中、近年は高齢化で退団者が増えている。消防庁や自治体は、見回り予防、災害対応などに限定した「機能別団員」を推進しており、女性や学生らの加入増加につながっている。