トランプ大統領、ハリス前副大統領のシークレットサービス警護打ち切りを通告

米トランプ大統領(共和党)は、ハリス前副大統領(民主党)に対する大統領警護隊(シークレットサービス)の警護を打ち切るとCNNテレビが29日に報じました。2024年の大統領選で主要政党の候補として激戦を繰り広げた両氏ですが、2025年1月に大統領に返り咲いたトランプ氏は、自身の政敵に対する警護を次々と取り消す動きを見せています。

ハリス氏の警護打ち切りとトランプ政権の動き

CNNによると、トランプ大統領は28日付の書簡で、ハリス氏に対し9月1日以降の警護打ち切りを正式に通告しました。この措置は、トランプ政権が発足して以来、これまでにも彼の政治的対立者に対して行われてきた警護停止の一環と見られています。

2024年米大統領選中、シークレットサービスに警護されながら演説するハリス前副大統領2024年米大統領選中、シークレットサービスに警護されながら演説するハリス前副大統領

連邦法とバイデン前大統領の介入

連邦法では、大統領経験者は生涯にわたり警護対象となる一方、副大統領の警護は退任後半年までと定められています。ハリス氏の警護は本来、2025年7月21日に終了する予定でしたが、バイデン前大統領が退任する直前、異例の措置として1年間の延長を密かに指示していたことが明らかになりました。

2024年の大統領選敗北を認め、演説を行うハリス氏2024年の大統領選敗北を認め、演説を行うハリス氏

回顧録出版と政治的背景

ハリス氏は、2024年大統領選でのトランプ氏との戦いを振り返る回顧録「107日」を9月23日に出版する予定であり、その宣伝活動のために全米の複数都市を訪問する計画を立てています。この警護打ち切りは、書籍のプロモーション活動を控える中で行われることとなり、ハリス氏側はCNNの取材に対し「大統領警護隊のこれまでの献身に感謝している」とコメントしています。

トランプ氏による警護打ち切りの前例

トランプ大統領は今年1月以降、自身の政敵や批判者に対する警護を相次いで打ち切っており、その中には第一次政権で大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めた後、トランプ氏を公然と批判するようになったジョン・ボルトン元国連大使も含まれています。今回のハリス氏への措置も、こうした一連の政治的動きの中に位置付けられます。

今回のシークレットサービス警護打ち切りは、トランプ大統領が政敵に対して取る強硬な姿勢を改めて示すものと言えるでしょう。連邦法の規定と前政権の異例な延長措置、そして今後の回顧録出版という背景が絡み合い、この動きは米国の政治動向に注目を集めています。

参照元:Yahoo!ニュース (毎日新聞)