【米朝】北朝鮮が強硬路線に転じたワケ… 金正恩氏はトランプ大統領を「完全にナメている」
米国と北朝鮮が再び、緊張してきた。北朝鮮は7日、北西部東倉里(トンチャンリ)の西海衛星発射場で「非常に重大な実験」に成功した、と発表した。
これに対して、ドナルド・トランプ米大統領はツイッターで、「敵対的な行動をとれば、あまりに多くのものを失う。実際、すべてを失うだろう」と強く警告した。トランプ氏は先に「必要なら軍事力を行使する」と記者団に述べている。米朝の非核化交渉は風前のともしびだ。
実験は大陸間弾道ミサイル(ICBM)に使用するエンジンの燃焼試験だった可能性がある。朝鮮中央通信は「実験の成果は近い将来、北朝鮮の戦略的位置付けを再び変えるうえで重要な効果をもたらす」と報じた。となると、ICBMか核実験以外には考えられない。
ここへきて、北朝鮮が強硬路線に転じたのはなぜか。
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は「年末まで」と期限を設定した米朝首脳会談を要求していたが、その期限が迫っている点が1つ。より重要なのは、正恩氏がトランプ氏を「完全にナメている」点である。
年末に期限を設定した理由は、経済制裁が効いているからだろう。「効いていない」という見方もあるが、それなら、正恩氏の側から期限を区切る必要はない。むしろ、核とミサイル開発のためには、ダラダラと先送りして時間を稼いだ方が有利になる。
話を急いでいるのは「窮状が切迫化している」とみるのが妥当だ。トランプ氏の返事を待っている余裕がないからこそ、実験再開に踏み切ったのではないか。
それを後押ししたのは、「実験を再開しても、トランプ政権の軍事力行使はない」という判断だ。なぜ、正恩氏はそう考えたか。決定的だったのは、9月14日に起きたサウジアラビアの石油関連施設に対する攻撃である。
トランプ政権は直後に「イランの仕業」と断定し「米国は臨戦態勢にある」と拳を振り上げたが、結局、何の報復もしなかった。攻撃直前の10日には、軍事力重視の超強硬派であるジョン・ボルトン補佐官を更迭していた。
これが「大統領の弱腰」を示すサインになってしまった。そのうえ、トランプ氏は9月26日の国連演説で、北朝鮮とイランに対して、「米国の目標は調和であり、終わりなき戦争を続けることではない」とまで語った。正恩氏にとって、これほど明確なメッセージはなかっただろう。
正恩氏は「サウジのような重要な同盟国が攻撃されても軍事報復しないなら、オレがICBMのエンジン実験をしたところで、報復するわけがない」と見極めているに違いない。それどころか、このままトランプ政権が見過ごすと、さらに重大な挑発に踏み切るかもしれない。すなわち「核実験の再開」である。
トランプ氏は来年の大統領選を控えて、軍事力を行使しにくい立場にある。米国民の多くは「戦争に疲れている」からだ。ボルトン氏は更迭後、「イランや北朝鮮との交渉は失敗する運命にある」と語っていた。どうやら、不吉な予言は当たりそうだ。
2019.12.14 夕刊フジ
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/191214/for1912140004-n1.html
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そろそろリーマン止めてもいいかも…こんなんでいいんだ(無料でもらえるし)
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