東日本大震災で被災した宮城県亘理町の役場庁舎が再建され、町は15日、町民向けの内覧会を開いた。来年1月6日に開庁する。旧庁舎は津波を免れたが地震で損壊し、その後解体。町は同じ場所で2011年4月から分庁舎やプレハブ仮設庁舎で執務してきた。
3階建ての新庁舎と併設の保健福祉センターは旧庁舎の東約1・5キロの町中央部に11月完成した。複数の棟に分散している各部署を集約し、太陽光パネルや災害時に3日分の電力を賄う自家発電設備を備える。
県によると、震災で必要になった県内自治体の庁舎の建て替えは、これで全て完了した。
同町の無職、斎藤孝さん(67)は「防災機能も備わり安心感がある。一つの庁舎で全課を回れて便利になる」と、うれしそうに話した。