【カイロ=西田道成】イスラエルのイスラエル・カッツ国防相は8月31日、SNSへの投稿で、パレスチナ自治区ガザでのイスラエル軍の作戦により、イスラム主義組織ハマス軍事部門のアブ・オベイダ報道官を殺害したと明らかにした。「作戦の激化に伴い、彼の犯罪仲間が続々と彼の元に加わるだろう」とし、攻勢を強める姿勢を示した。
イスラエル軍は31日、オベイダ氏の潜伏場所を特定した上で、ガザ北部ガザ市で30日に実施した空爆で殺害したと発表した。軍によると、オベイダ氏は2023年10月のハマスの大規模な越境攻撃以前から軍事部門に残る最後の上級幹部の1人。過去10年にわたり広報活動を統括し、ハマスの「顔」として活動してきた。ガザで拘束している人質の映像の公開なども主導していたという。
軍のエヤル・ザミール参謀総長は31日、軍幹部との会合でオベイダ氏殺害に触れ、「これで終わりではない。残るハマス指導部の大半は外国にいるが、彼らにも手を下す」と強調した。