お笑いコンビ「EXIT」の兼近大樹(34)が、2日深夜放送のフジテレビ系番組「EXITV」に出演し、「遅刻」を巡る様々な意見に対し、自身の持論を展開しました。番組では、多忙な人物ほど遅刻しがちであるという一見逆説的な見解が提示され、兼近氏ならではの鋭い視点から、この社会的なテーマが深く掘り下げられました。
EXIT兼近大樹がテレビ番組で遅刻論について持論を語る様子
「遅刻する人は優秀」論への疑問提起
番組ゲストとして登場したグローバルボーイズグループ「INI」の後藤威尊氏が、「遅刻をする人の方が優秀だという意見についてどう思うか?」と問題提起しました。後藤氏は、「これまで時間を守ることが正しいと教えられてきたのに、SNSなどでは『遅刻する人は優秀』という意見が散見され、納得できない、損した気分になる」と率直な感想を述べました。
これに対し、番組では実業家である西村博之(ひろゆき)氏が2023年10月のABEMA「Abema Prime(アベプラ)」で語ったコメントを紹介。「需要のある人は1時間に1本ずつ仕事が入り、少しでもずれると全体がずれるため、遅刻するのは当たり前」というひろゆき氏の見解は、「忙しい人ほど時間に追われ、結果として遅刻が発生しやすい」という論を支持するものでした。
兼近大樹の独自の遅刻論と「能力」への見解
ひろゆき氏の意見を受け、兼近氏は「営業とか経営者の人だね」と、特定の職種にこの傾向が見られると指摘。相方のりんたろー。も「営業は、遅刻していた方が成績がいい。契約したくなるみたいな」と、ビジネスシーンでの意外な側面を語りました。しかし、兼近氏はさらに踏み込み、「遅れてきて仕事ができない人もいると思う」と前置きした上で、自身の核心的な見解を展開しました。
彼は、「遅刻をする人とかはあまり気にしないんだけど、遅刻を責める人は能力低いなと思う。その時間何かした方がよくない?はっきりと言えることは、遅刻を許さない人は、仕事ができないってことだな。俺の中で確定してる」と断言しました。この発言は、遅刻行為そのものよりも、それに対する反応や許容度に個人の能力が表れるという、兼近氏ならではのユニークな視点を示しています。
お笑い界における遅刻問題と不公平感
議論は、お笑いの世界における遅刻へと派生しました。りんたろー。が「お笑いの世界がいいなと思うのは、大喜利でウケたら、もう勝ちだよ」と語ると、兼近氏は、お笑いコンビ「ゆにばーす」の川瀬名人の言葉を引用して、お笑い界特有の不公平感を明かしました。「遅刻している奴がヒーローみたいに扱われているのが許せない。お笑い芸人って、遅れて来たら絶対にフリが来るから、みんなが面白くしていても、そいつが主役になる。だから、今まで真面目にお笑いしていた人たちは、全部なかったことにして、遅刻して出てきた奴が面白いとされるから、許せないって」と、川瀬氏の憤りを代弁しました。
これに対し、りんたろー。は頷きながらも、「1個目のボケでミスったらもう終わりよ」と付け加え、たとえ遅刻で注目を浴びても、その後のパフォーマンスが伴わなければ意味がないという現実を語りました。
結論
EXIT兼近大樹氏が提示した「遅刻論」は、単なる時間厳守の問題に留まらず、個人の能力、社会的な評価、さらには特定の業界における人間関係や構造までを浮き彫りにする多角的な議論となりました。著名人たちの意見を通じて、遅刻という行為が持つ意味合いや、それに対する私たちの認識が、いかに多様であるかが改めて示された形です。
参考文献
- フジテレビ「EXITV」放送内容
- ABEMA「Abema Prime」2023年10月放送
- Yahoo!ニュース: https://news.yahoo.co.jp/articles/f4bd3cf75ca2ee68e53e36887a569d6ae7fdf383