トルコの大手テクノロジーニュースサイトで、創業者兼CEOが編集長の社員に観葉植物のようなものを投げつけたとされる映像がSNS上で急速に拡散され、国内外で大きな波紋を呼んでいます。この衝撃的な事件は職場におけるハラスメントや企業倫理を巡る議論を巻き起こし、多くの人々の関心を集めています。
オフィス内で発生した「内容公開」巡る口論
事件はオフィス内で発生しました。The Indian Expressの報道によると、CEOであるハッキ・アルカン氏と編集長であるサメット・ヤンコビッチ氏の間で、どのコンテンツを公開すべきかについて意見の相違から口論に発展したのが発端とされています。
この一連の出来事を捉えた監視カメラ映像は、X(旧Twitter)上で1300万回以上再生され、その衝撃的な内容が広く知られることとなりました。映像には、アルカン氏がヤンコビッチ氏の頭部に向けて観葉植物のようなものを投げつけたとみられる様子が鮮明に映し出されています。
トルコのテクノロジーニュースサイトCEOによる鉢植え投擲事件の監視カメラ映像
被害者の法的措置と無念の訴え
被害者であるヤンコビッチ氏は、同社で4年間勤務してきたベテラン社員です。事件後、彼は医療報告書を取得し、今回の暴行について法的措置に踏み切ったことを明らかにしました。
ヤンコビッチ氏は8月29日のX投稿で、自身の無念と憤りを表明しています。「彼は私に多大な労力を注いでくれ、同様に私もこの組織に大きな貢献をしてきました。しかし、4年間も『兄弟』と呼んできた相手から、人前で攻撃されれば、当然こうした結果になります。深夜まで尽力してきた自分にはふさわしくない仕打ちでした」と述べ、さらに「暴行について医療報告書を取得しました。この件は係争中です。私はこの過程を経ても自分の道を歩み続けます。必ずや時代は巡るでしょう」と付け加えて、自らの決意を示しました。
CEO側の釈明と謝罪、そして異なる主張
一方、加害者とされたハッキ・アルカンCEOは、SNSで拡散した「鉢を投げた」という見方に異議を唱え、自身が投げたのは「花の茎だった」と主張しています。
ニュースサイトBianetにアルカン氏が寄せた声明によると、「サメットと記事内容をめぐり口論になり、互いに望ましくない状況になりました。その最中、感情を抑えきれず、手に持っていた花の茎を机に投げつけ、彼に当たってしまいました。幸い怪我はありませんでした」と説明しました。また、アルカン氏は彼自身のXアカウントでも謝罪動画を投稿し、公に謝罪の意を示しています。
結び
トルコのテクノロジーニュースサイトで発生した今回のCEOによる暴行事件は、世界中のSNSで議論を巻き起こし、職場におけるパワハラや不適切な行動について改めて深く考えるきっかけとなりました。被害者と加害者双方の主張が異なる中、事態は法的措置へと発展しており、今後の展開が注目されます。企業が健全な労働環境を維持することの重要性、そして感情的な対立が引き起こす深刻な結果が浮き彫りになったと言えるでしょう。
参考文献
- The Indian Express
- Bianet
- X(旧Twitter)アカウント: サメット・ヤンコビッチ (@sametyankovich), ハッキ・アルカン (@hakki_alkan)
- Huffington Post Japan