佳子さまの「愛されファッション」進化論:万博視察で輝くプリンセスのTPOとスタイル

2024年8月23日、『大阪・関西万博』を視察された佳子さまは、会場に到着するやいなや、大歓声に包まれました。「キャー!佳子さまー!」という声が飛び交う中、そのお姿はSNSでも大きな話題となり、17万以上の「いいね」がつく投稿が拡散されるなど、国民からの絶大な人気ぶりを改めて示しました。この人気の背景には、佳子さまの「卓越したファッションセンス」が深く影響していると、ファッションジャーナリストの日置千弓氏は指摘します。

大阪万博で際立つ佳子さまの人気とその背景

日帰りの万博訪問では、日本館やペルー館を含む4つのパビリオンを見学されました。佳子さまを一目見ようと、行く先々には多くの人々が集まり、佳子さまは笑顔で手を振って応えられました。特に夏休み期間中であったこともあり、その集客力と歓声の大きさは、同年5月に愛子さまが万博を視察された際を上回る印象であったと皇室担当記者は伝えています。このような熱狂的な歓迎の裏には、佳子さまの洗練された「愛されファッション」が重要な役割を果たしているのです。

卓越したファッションセンスが紡ぐ「理想のプリンセス像」

日置氏は、今回の万博での佳子さまの装いについて「小さなドット柄のワンピースに、赤で統一された小物を合わせたスタイリングは、とても斬新で印象的でした」と評価しています。佳子さまのコーディネートは、元来フェミニンなものが多く、それが彼女本来の可憐さを一層引き立てていると言います。「多くの人々が思い描く“理想のプリンセス像”にぴったり当てはまるからこそ、これほどの人が夢中になるのではないでしょうか」と分析します。

佳子さまの着こなしは、公務でお出ましになるたびに注目を集めます。皇室の方々が特注品を着用されることが多い中、佳子さまはご自身のお洋服だけでなく、紀子さまや姉の眞子さんから譲り受けた品々、さらには市販の服飾品も巧みに取り入れています。その影響力は絶大で、佳子さまが身につけられた服やアクセサリーは瞬く間に売り切れる現象が頻繁に発生しています。

大阪・関西万博を視察し、笑顔で手を振る佳子さま。ドット柄ワンピースに赤い小物を合わせた上品なファッションで注目を集めた。大阪・関西万博を視察し、笑顔で手を振る佳子さま。ドット柄ワンピースに赤い小物を合わせた上品なファッションで注目を集めた。

皇族としての研鑽が息づく「佳子さま流」着こなしの変遷

日置氏は、佳子さまのファッション遍歴を振り返り、大学ご卒業後、成年皇族として本格的に公務を担い始めた当初は、よりカッチリとした洋服をお召しになることが多かったと語ります。これは「大人としてきちんとした格好を」という意識から、先輩女性皇族方に倣われていた時期だと見られます。

しかし、一昨年ごろからはアクセサリーなどで「自分らしさ」を表現するようになり、現在は「佳子さまならでは」の優雅な着こなしへと変化を遂げています。この徐々に確立された「愛されファッション」には、「皇族として積まれた研鑽が見える」と日置氏は続けます。佳子さまの着こなしは、単に自分らしさを追求するだけでなく、小物使いや色使いから「TPO(時・場所・場合)」を意識されていることが伝わるとのこと。自分らしさの表現と周囲への細やかな気遣いが両立できているのは、皇族としての場数を踏まれ、経験を積んだ内親王としての存在感と成長ぶりを示すものだと言えるでしょう。

新たな一面を魅せるパンツスタイル:大人の女性としての進化

最近では、さらに新たなスタイルの兆しが見られます。今年はパンツスタイルを着用される機会が増えた印象です。ワンピースやスカートをお召しになる際は、揺れるイヤリングなど可愛らしい小物を合わせることが多い佳子さまですが、パンツスタイルの際にはスタッド風イヤリングを合わせるなど、よりスタイリッシュな印象を与えています。

日置氏は、これを「大人の女性として新たな境地へ踏み出されたのだと思います」と分析し、「まだまだフェミニンな佳子さまを見ていたい気もしますが、新しい佳子さまも楽しみです」と期待を寄せています。

“リアルプリンセス”としての佳子さまのファッションの進化は、今後も止まることなく、公務の場に彩りを添え、国民の注目を集め続けることでしょう。


参考文献

  • 日置千弓:ファッションジャーナリスト。1986年からパリやミラノで世界のコレクションを取材し、新聞・雑誌にエッセイや評論を執筆。著書に『ブランドエナジー』(小学館文庫)など。