安倍昭恵氏が語るトランプ前大統領:日米首脳の「波長」と平和への思い

ドナルド・トランプとは一体どのような人物なのか。安倍晋三元総理の妻である昭恵氏は、彼を「明るい方で、主人とも波長が合っていたのは間違いない」と評しています。しかし、その個人的な相性だけで外交が成功していたわけではないと述べ、両首脳間の深い信頼関係とその背景にある物語を明かしました。本稿では、昭恵氏の証言を通して、トランプ前大統領の人柄と、日米関係における首脳間の個人的なつながりの重要性を深掘りします。

「安倍晋三デジタルミュージアム」とトランプ前大統領夫妻との会談

2024年12月16日、当時大統領就任前であったトランプ氏とメラニア夫人の夫妻と安倍昭恵氏が会食したことは大きな話題となりました。この会談が実現した経緯について昭恵氏は、安倍晋三元総理の講演映像や原稿、そして国葬儀前に寄せられた多くのお悔やみの言葉をデジタルアーカイブとして残す「安倍晋三デジタルミュージアム」の活動が背景にあったと説明しました。このアーカイブにトランプ前大統領からのメッセージをいただけないかと模索する中で、偶然と様々な縁が重なり、就任前の限られたタイミングで会食の機会に恵まれたのです。

トランプ前大統領は会食中、「メラニアがあなたに会いたがっていたんだ」「メラニアはあなたのファンなんです」と繰り返し語ったといいます。これは、自身も大統領選中に銃撃された経験を持つトランプ氏とメラニア夫人が、安倍元総理の悲劇を深く悼む気持ちの表れだったのかもしれません。昭恵氏によると、トランプ前大統領は何度も安倍元総理への哀悼の意を表明し、「シンゾーを失ったのは本当に惜しい」と、安倍氏の名前を呼びながら心から悔やんでいる様子だったそうです。「シンゾーはハンサムだったよね」という親しみを込めた言葉も交わされたと、昭恵氏は語っています。

トランプ前大統領が語る「平和への思い」

会食後、昭恵氏はトランプ前大統領の印象を「戦争をしたくない人だと思う」と改めて語っています。現在のロシアとウクライナ間の紛争を含め、各地の停戦に向けて尽力する彼の姿勢から、「平和を愛する方なのだろう」と感じたそうです。また、トランプ前大統領は日本の拉致問題にも積極的に関与し、メラニア夫人もプーチン大統領に「子供の笑顔を取り戻したい」という書簡を送るなど、平和への強い願いを示してきました。

特に印象的だったのは、2019年にトランプ前大統領が令和初の国賓として来日した際の会話です。トランプ前大統領夫妻と安倍元総理夫妻は六本木の炉端焼き店で会食を共にしました。その際、トランプ前大統領は「先の戦争の時に自分とシンゾー(が日米首脳)であったなら、戦争は起こらなかったに違いない」と語ったといいます。

トランプ前大統領夫妻と安倍元首相夫妻が六本木の炉端焼き店で夕食を共にし、日米首脳の個人的な信頼関係を深める様子。トランプ前大統領夫妻と安倍元首相夫妻が六本木の炉端焼き店で夕食を共にし、日米首脳の個人的な信頼関係を深める様子。

この言葉は、首脳同士の個人的な関係性、ひいては国家間の外交関係や信頼関係がいかに重要であるかを雄弁に物語っています。単なる政治的な駆け引きだけでなく、人間としてのつながりが国際社会の安定に大きな影響を与えることを示唆しています。


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