長野県松本市で平成２９年３月、県消防防災ヘリコプターが墜落して機長や消防隊員ら９人が死亡した事故で、長野地検は１６日、業務上過失致死と航空危険行為処罰法違反の疑いで書類送検された男性機長＝松本市、死亡当時（５６）＝を、容疑者死亡で不起訴処分とした。
事故については、運輸安全委員会が３０年１０月、山肌に接近しても回避動作が行われなかったとの報告書を公表。搭乗者全員が死亡し断定できないとしつつ、機長が海外旅行をした影響による生活リズムの乱れなどでごく短時間の居眠りをした可能性があると指摘した。
県警は「居眠りをしたかどうかは特定できなかった」としたが、十分な高度を保たずに飛行を続けた結果、松本市の山中に機体を墜落させ、同乗者を死亡させた疑いで書類送検していた。
