事件に関する取り調べに口を閉ざし続けてきた海賊版サイト元運営者は一転した-。出版社に巨額の損失を与えたとされる「漫画村」の著作権法違反事件。拘束先のフィリピンから日本に移送された9月には時折笑みを浮かべ、余裕もうかがえた星野路実被告(28)は、16日の福岡地裁での初公判で「責任はあると思います」と神妙な表情で語った。
移送時は、漫画村をもじったとみられる「Manila Mura」の文字がプリントされた濃い青色のTシャツを着ていたが、この日は上下黒色のジャージー姿。マニラ当局の施設に拘束されていた時より顔が少し青白く、やつれて見えたが、しっかりとした足取りで入廷した。起立して検察官の起訴状読み上げを聞く間、左手で上着のポケットを触るなど落ち着かない様子だった。
裁判長から起訴内容についての認識を問われ、「何かしら(漫画の画像データが)アップロードされていたことは知っていた」と述べた。