今、永田町では立憲民主党の安住淳幹事長(63)の「態度問題」が大きな議論を呼んでいます。公の場で他党の代表を呼び捨てにしたり、「君付け」で呼んだりする高圧的な物言いが、インターネットやメディアを通じて「態度が悪い」「偉そう」と炎上し、国民からの批判が殺到している状況です。
他党首への「呼び捨て」「君付け」が批判の的
安住幹事長は、記者会見などの場で国民民主党の玉木雄一郎代表(56)を「玉木」、野田佳彦元首相(68)を「野田」、日本維新の会の藤田文武共同代表(44)を「藤田君」と、敬称なしで呼ぶ場面が度々見られます。特に他党の代表である玉木氏を呼び捨てにすることは、いくらなんでも礼儀を欠いているとの指摘が多数上がっています。野田元首相も同じ野党の重鎮であり、敬意を払うべき相手です。さらに、年下とはいえ一党の代表を務める藤田氏に対して「君」付けを用いるのは、完全に上から目線の態度と受け取られています。
永田町関係者によると、安住幹事長が会見で「ぜひそれ、玉木に言ってください」と発言した後、急に「あ……、玉木代表は今、いろいろとお考えになっておられるだろうから」と、不自然なほど丁寧な言葉遣いに言い直す場面があったといいます。この“わざとらしい”態度も、多くの国民には傲慢に映ったようです。
10月15日に実施された与野党トップ会談後の報道では、呼び捨てにされた玉木代表と野田代表、そして「君付け」で呼ばれた藤田共同代表の間で、安住氏の態度に関する会話が交わされたことが伝えられました。藤田共同代表が「記事にもなっていました。安住さんは『玉木』って呼び捨てにして、藤田は『藤田くん』って言うって」と切り出すと、野田代表は「行儀が悪いんだよ」、玉木代表は「いやあ、すごいですよ」と、それぞれ苦言を呈したとされています。
立憲民主党の安住淳幹事長。他党首への不適切な呼称で批判が集まる様子。
過去の「新聞論評」炎上事件と「俺様態度」の根源
安住幹事長のこのような「俺様態度」は、今回に始まったことではありません。彼が国会対策委員長を務めていた2020年2月には、新聞各紙のコピーに勝手に独自の論評を書き込み、国会内に貼り出すという暴挙に出て大炎上した過去があります。特定の記事には「すばらしい!」と花丸をつけた一方で、別の記事にはなんと「くず0点」「ギリギリセーフ」「論外」「出入り禁止」などと辛辣な言葉を書き連ねていました。
当時、この張り紙は40分ほどで撤去され、安住氏自身も「調子に乗って冗談のつもりだった、伝え方が悪かった」と謝罪しました。しかし、「笑い話でやって、記者さんも大笑いしていた」という釈明とは裏腹に、「くず0点」や「論外」と書かれた記者たちが不快に感じたのは想像に難くありません。この行為は、与党だけでなく立憲民主党の内部からも「調子に乗りすぎだ」という厳しい批判を浴びました。政治報道を自ら「評価」し、気に入らない記事を「くず」と断罪する姿勢は、「まさに“俺のルールが絶対”という高慢さの表れだ」と前述の永田町関係者は指摘しています。
政策議論よりも「人間関係」が注目される日本政治への問い
安住幹事長の「俺様」な態度の問題だけでなく、最近の日本政治では、政策や本質的な議論よりも、政治家個人の人間関係やキャラクター、そして発言の物議が注目される傾向が見られます。国民民主党の玉木代表と榛葉賀津也幹事長(58)による蓮舫氏(57)への陰口や、消費税増税の張本人である野田元首相が「消費税減税チーム」の立ち上げを主導するなど、議論の焦点がしばしばずれているように感じられます。
これらの事象は、日本の政治がどこに向かっているのかという根本的な問いを私たちに投げかけています。政策論争よりも、個人の振る舞いや党派間の軋轢がメディアのヘッドラインを飾る現状で、本当に国民のための政治が展開されているのか、その本質が問われています。