9月に感動的な最終回を迎えたNHK連続テレビ小説『あんぱん』は、その放送終了後も高い注目を集め続けています。特に10月6日には、同時・見逃し配信サービス「NHKプラス」で史上最多の視聴数を記録したと発表され、作品の人気ぶりが改めて浮き彫りになりました。本作の大きな魅力の一つは、ヒロインの今田美桜(28)演じるのぶに引けを取らないほど魅力的で個性豊かな女性キャラクターたちの存在です。原菜乃華(22)が演じたヒロインの妹メイコは、愛らしい歌声で視聴者の心を和ませ、瀧内公美(35)演じる厳格な教師・黒井雪子は、そのインパクトで強い印象を残しました。
朝ドラ『あんぱん』主要キャストの女性陣
日本ニュース24時間では、この『あんぱん』で「主役を食っていたと思う女優」について、WEBアンケートツール「Freeasy」を通じて朝ドラファンである20~70歳の男女500人を対象にアンケート調査を実施しました。その結果から、視聴者の心を掴んだ女優たちの演技を深掘りします。
視聴者を魅了した個性豊かな女性たち
第3位:ギャップで魅せる母親役、江口のりこ
堂々の第3位にランクインしたのは、ヒロインのぶの母親である羽多子を演じた江口のりこ(45)です。一見すると、のんびりとしたおおらかなキャラクターに見える羽多子ですが、第111回ではのぶの義母である登美子を一喝する場面で見せた力強い一面が視聴者を驚かせました。江口は同時期に『ソロ活女子のススメ5』(テレビ東京系)など複数のドラマを掛け持ちしながら、多様な役柄を見事に演じ分ける高い演技力を発揮。羽多子の持つギャップを繊細かつ鮮やかに表現し、その存在感を際立たせました。
アンケートでは、江口のりこの個性と存在感に圧倒されたという声が多数寄せられました。NHK朝ドラ公式インタビューで江口自身が「オファーを受けたときに、どう考えても私は朝ドラのお母さんっぽい感じはないので、なんでだろうと思いました(笑)」と語っていたにもかかわらず、彼女は自分らしさを最大限に活かし、独自の“朝ドラのお母さん”像を確立しました。
- 「母親の存在感抜群で、他のキャラクターを圧倒していた。」
- 「個性的な人で魅力的な女優なので、自然と目がいってしまった。」
- 「真面目な表情でコミカルな演技をするギャップが、主役を上回るほど印象的だった。欠かせない出演者だったと思う。」
- 「江口さんが登場し、会話に加わるだけで、一気に江口さんの世界観に引き込まれる魅力があった。」
第2位:複雑な感情を表現、松嶋菜々子
第2位に選ばれたのは、北村匠海(27)演じる柳井嵩の感情をかき乱し続けた母親・登美子役の松嶋菜々子(52)です。2019年の朝ドラ『なつぞら』(NHK)でヒロインの育ての親、柴田富士子を演じた松嶋ですが、本作では一見すると嫌われ役ともとれるキャラクターに挑戦しました。しかしその中でも、彼女ならではの気品と威厳に満ちた振る舞いは変わらず、視聴者に強い印象を与えました。
嵩に厳しく接し続けた登美子ですが、物語の終盤では秘められた深い愛情が描かれます。特に第126回で、旅立つ嵩の無事を祈り手を合わせる姿は、多くの視聴者の涙を誘いました。複雑な性格を持つ登美子を、憎めない人物として視聴者の心に刻み込んだのは、ひとえに松嶋の卓越した演技力によるものでしょう。アンケートでは、その技巧派の演技を称賛する声が相次ぎました。気高さと不器用な愛情を併せ持つという、難しい人間性を表現する松嶋の技術が光り、見事2位にランクインしました。
- 「非常に威圧感のある話し方が記憶に残り、存在感が際立っていた。」
- 「口調や立ち居振る舞いが非常に印象深く、役柄に引き込まれた。」
- 「技巧派の演技が本当に素晴らしかった。」
- 「長い年月を通して、ぶれることなく気高く、そして最後には憎めないキャラクターとして、何度か涙する場面もあった。」
第1位:切なさと色気を放つ、河合優実
栄えある第1位に輝いたのは、のぶの妹・蘭子を演じた河合優実(24)です。細田佳央太(23)扮する想い人の豪を戦争で失ったという辛い経験から、妻夫木聡(44)演じる八木信之介との新たな恋にもなかなか踏み出せずにいた蘭子。彼女が繰り広げた複雑で切ない恋愛模様は、多くの視聴者の記憶に深く刻まれました。
アンケートでは、戦争時代に恋人を失った悲しみや、彼女が漂わせる独特の切なさ、そして色気ある演技が絶賛されました。朝ドラ後に放送される情報番組『あさイチ』(NHK)では、博多華丸(55)が「今日の蘭子」と題して語り出すのが恒例となっていたほど、その影響力は絶大でした。2026年1月にはスペシャルドラマ『新年早々 不適切にもほどがある! ~真面目な話、しちゃダメですか?~』(TBS系)の放送が予定されており、阿部サダヲ(55)や江口のりことの再共演とともに、再び河合優実の魅力的な演技を堪能できることでしょう。
- 「戦争時代の切ない表情の演技が、あまりにも上手すぎた。」
- 「好きな人を戦争で亡くし、のぶに言われたことに反発したシーンは本当に泣けた。」
- 「戦争で失った恋人を思う気持ちの演技がとても良かった。」
- 「独特の色気がすごかった。『今日の蘭子コーナー』が作られるほど、その存在感は圧倒的だった。」
結論
今回のアンケート結果から、『あんぱん』はヒロインだけでなく、江口のりこ、松嶋菜々子、河合優実といった実力派の女優たちが演じる脇役キャラクターが、視聴者に深く愛され、物語に多大な深みを与えていたことが明らかになりました。彼女たちの個性豊かな演技が、作品全体の魅力を一層引き上げ、「あんぱん」の成功に大きく貢献したと言えるでしょう。これらの女優たちの今後の活躍にも、ますます期待が高まります。
参考文献
- NEWSポストセブン (2024年10月18日). 『あんぱん』で主役を食っていた女優は? 視聴者絶賛の演技力ランキング. Yahoo!ニュース.
https://news.yahoo.co.jp/articles/a36b732ca0f8cc2e44a50f8ccd5e9ab2d69a1370 - NHK連続テレビ小説『あんぱん』公式ウェブサイト.
- WEBアンケートツール「Freeasy」調査結果.