海外からのメールを装い「莫大な遺産を寄付したいので手伝ってほしい」と持ち掛け、東京都内の高齢男性から現金をだまし取ったとして、香川県警は17日、詐欺容疑で外国籍の男2人を逮捕したと発表した。県警は、押収した証拠品などから2人が巧みな言葉で恋愛感情を抱かせて金をだまし取る「国際ロマンス詐欺」グループのメンバーとみて調べる。
逮捕されたのはナイジェリア国籍の会社員、マドゥフォ・ジョージ・ホーキンス・イケ容疑者(55)=大阪市淀川区野中北=と、カメルーン国籍の会社役員、フル・パスカル・アケムチェ容疑者(39)=栃木県那須烏山市熊田。
逮捕容疑は7~9月に複数人と共謀し、英国在住の日本人女性に成り済まして「夫の遺産を広島の孤児院に寄付する作業を手伝ってほしい」と東京都三鷹市の男性(79)に英文のメールを送信。国連の麻薬取締官など複数の人物にも成り済まし、預金を海外に送金するために必要な保証料名目で約282万円をアケムチェ容疑者の口座に振り込ませたとしている。