田原総一朗氏、高市早苗氏への「死んでしまえ」発言が波紋―ジャーナリストの資質に批判殺到

自民党と日本維新の会の連立が正式合意し、長年の公明党との協調路線に終止符が打たれた日本政界。これにより、野党の首相候補が一本化されていない現状から、高市早苗氏が初の女性首相となる可能性が現実味を帯びています。そんな政治情勢が緊迫する中、ジャーナリストの田原総一朗氏がテレビ番組内で放った過激な発言が、大きな波紋を呼んでいます。

「激論!クロスファイア」での衝撃発言

10月20日、維新の吉村洋文代表が自民党との連立合意を発表し、翌21日夜には「高市内閣」の発足が予定される中、片山さつき氏が財務大臣に起用される方針も報じられています。その渦中の10月19日、田原総一朗氏がMCを務めるBS朝日『激論!クロスファイア』に、片山氏、立憲民主党の辻元清美氏、社民党の福島瑞穂氏が出演し、高市内閣への期待と懸念について議論が交わされました。

番組中、辻元氏と福島氏が高市総裁の「ワークライフバランス」発言や靖国参拝問題、選択的夫婦別姓に関する考え方について異論を唱えると、田原氏は「反対すればいいじゃん」と応じました。その直後、驚くべきことに「あんな奴は死んでしまえと言えばいい」と、高市氏を名指ししたとみられる極めて攻撃的な言葉を発したのです。この発言に対し、福島氏は「それは絶対に……」とたしなめ、辻元氏も「田原さん、そんな発言して高市さんと揉めてたでしょ前も」と過去の経緯を指摘しました。しかし、田原氏は「僕は高市氏と激しくやり合った」と主張を続けようとしたところで、番組はCMに入り、議論は中断されました。

高市早苗氏への暴言で物議を醸すジャーナリスト田原総一朗氏高市早苗氏への暴言で物議を醸すジャーナリスト田原総一朗氏

ネット上で批判殺到、ジャーナリストの資質に疑問符

田原氏の「死んでしまえ」という発言は、放送直後からインターネット上で瞬く間に拡散され、批判が殺到しています。視聴者からは、「放送界、全メディアから永久追放レベル」「冗談でも許されない」「テロ行為の扇動にも繋がりかねない」「老害以外の何物でもない」「メディアに出ていい人間じゃない」といった厳しい意見が相次ぎ、そのジャーナリストとしての資質が問われています。

田原氏と高市氏の間には、以前から意見の対立がありました。特に2016年、高市氏が総務大臣時代に「政治的公平性を欠く放送に対し、行政指導しても改善が見込めない場合、電波停止もあり得る」と発言した際には、田原氏が「言論の自由」を巡り激しく抗議したのは記憶に新しいところです。また、今から23年前には、高市氏を「下品で無知」と非難し、後に謝罪した過去もあります。

議論の余地なき発言とメディアの責任

今回の「死んでしまえ」という発言は、過去のいかなる対立や言論の自由の範疇を超えたものとして受け止められています。公共の電波に乗せてこのような暴言を吐くことは、ジャーナリストとしての自覚の著しい欠如であり、社会的責任を問われる行為に他なりません。メディア関係者や識者からも、この発言に対する追放や番組打ち切り、公式謝罪を求める声が高まっています。言葉の力とその影響を深く認識し、建設的な議論を促す役割を担うべきジャーナリストが、今回のような発言に至ったことは、メディア全体の信頼性にも大きな影を落としています。

参考文献