東ちづる氏の高市首相発言が「女性蔑視」と炎上、矛盾だらけの“火消し”に批判殺到

女優の東ちづる氏が、高市早苗首相を巡る発言で思わぬ炎上騒動に見舞われています。SNS上での高市首相の振る舞いに対するコメントが「女性蔑視」と批判され、さらにその後の“火消し”投稿が矛盾に満ちているとして、非難の声が殺到している状況です。

高市首相への発言で物議を醸す女優・東ちづる氏
高市首相への発言で物議を醸す女優・東ちづる氏高市首相への発言で物議を醸す女優・東ちづる氏

高市首相の振る舞いが物議を醸す

事の発端は、10月28日に行われたトランプ大統領と高市首相の日米首脳会談および横須賀米軍基地視察でした。この際、高市首相が見せた度重なる飛び跳ねるようなオーバーリアクションや、背の高いトランプ大統領を見上げる“上目遣い”が、様々なメディアやSNSで物議を醸しました。

これに対し、社民党の福島瑞穂党首は記者会見で高市首相の振る舞いを「ごますり、おべんちゃら」と批判。共産党の志位和夫議長も自身のX(旧Twitter)で《正視に堪えない卑屈な媚態》《こんなものは外交でも何でもない》と厳しく非難しました。立憲民主党の有田芳生衆院議員も「日本の男社会を裏返しした権力構造が全世界に見られてしまった。アメリカの独裁者トランプ大統領への恥ずかしい媚びだった」と投稿し、リベラル寄りの政党議員から相次いで批判の声が上がりました。

東ちづる氏の「媚びと過剰適応」発言が炎上

そうした政治家たちの批判に続き、女優の東ちづる氏もこの件に言及し、大きな波紋を広げました。東氏は高市首相の名前は出さなかったものの、Xに「女性だからこそ、その業界では特に、媚びと過剰適応でのし上がってきたと想像できる」「現立場上は対外的にも堂々と振る舞ったほうが益になったはず。残念」と投稿。この発言は、高市首相が「女性であること」を武器に地位を築いたかのように受け取られかねない内容であり、瞬く間に「女性蔑視だ」「言っていいことと悪いことがある」「オンナの敵はオンナってこういうこと」などと批判が殺到し、炎上状態となりました。

“火消し”投稿がさらなる批判を呼ぶ

予期せぬ炎上を受け、東氏は翌30日にもXを更新し、釈明を試みました。「男性社会だから女性がそのように振る舞わなければ上昇しづらいという業界はまだまだあるけれど、女性に限らず媚びと過剰適応で昇進する男性もいる」と投稿し、性別を限定した発言ではないことを示唆しました。しかし、この投稿は「媚びと過剰適応でのし上がったと決めつけたことを謝罪していない」「最初の投稿では『女性だからこそ』と言っていたのに、今回は『女性に限らず』とするなど明確な矛盾がある」と指摘され、かえって批判の声が強まる結果となりました。

リプライ欄には「男女問わず努力して道を切り拓いている人を侮辱している」「論点をすり替えて被害者ぶるな」「悲劇のヒロインを気取っても女性蔑視発言の事実は消えない」といった怒りのコメントが相次ぎました。東氏は、多様性を尊重しマイノリティが自由に暮らせる社会を目指す団体『Get in touch』の理事長を務めています。そのため、政治家の中ではマイノリティに属する「女性」である高市首相に対し、客観性を欠き、貶めるかのような発言をしたこと自体が、自身の活動と矛盾しているのではないかとの疑問が呈されています。

まとめ

東ちづる氏の一連の発言は、高市早苗首相の外交上の振る舞いを巡る議論から派生し、ジェンダーに関するデリケートな問題提起へと発展しました。特に、性別を特定したような批判と、その後の釈明における矛盾は、社会における女性の活躍や、異なる立場への理解を深める上での課題を浮き彫りにしています。公人が発言する際には、その影響力を十分に考慮し、多角的な視点を持つことの重要性が改めて示されたと言えるでしょう。

参考文献