今年デビュー10周年を迎えた人気3人組バンド、Mrs. GREEN APPLE(ミセス・グリーン・アップル)。音楽業界では、彼らが「2025年の主役」となることは間違いないとされており、その活躍には大きな注目が集まっています。年末の音楽番組、12月30日放送の『第67回 輝く!日本レコード大賞』(TBS系)と大晦日の『第76回NHK紅白歌合戦』への出演も決定しており、彼らの動向がメディアの大きな話題となっています。
ミセスは、すでに2023年に「ケセラセラ」、2024年には「ライラック」で『日本レコード大賞』を受賞しています。今年は楽曲「ダーリン」(1月20日配信)が再び優秀作品賞に選出されており、もし大賞を受賞すれば、バンドとしては史上初の3連覇という快挙を成し遂げることになります。スポーツ紙記者の間では、「ミセスがレコード大賞を受賞する可能性は高い」と見られています。
Mrs. GREEN APPLEのメンバー、2025年の活躍に注目
レコード大賞3連覇への道
ミセスの快進撃は止まるところを知りません。12月10日には、2023年にリリースされた「Magic」が「ストリーミングBillboard JAPANチャート」で累計5億回再生を突破したことが発表されました。この記録は彼らの楽曲が広く深く浸透している証であり、その人気ぶりがうかがえます。
『レコード大賞』の受賞者は、TBS系列局社員、複数の新聞社社員、音楽評論家、音楽プロデューサーなどによって選考されます。音楽担当記者の多くは、これまでの実績と現在の勢いを考慮すると、ミセスが今年の大賞を受賞する可能性が高いと見ています。彼らの音楽的な評価と商業的な成功は、まさに現在の音楽シーンを象徴していると言えるでしょう。
紅白歌合戦「大トリ」有力視される3つの理由
『レコード大賞』の翌日に放送される『紅白歌合戦』においても、ミセスは番組を締めくくる今年の「大トリ」として大活躍するのでは、という声が高まっています。その背景には、彼らの圧倒的な人気だけでなく、近年の『紅白』におけるいくつかの状況が関係していると、ワイドショーデスクは指摘します。
長年のマンネリ打破への期待
2020年以降、『紅白歌合戦』ではMISIAさんと福山雅治さんが5年連続で大トリとトリを務めてきました。今年も両名は出演しますが、SNSやネット上では、このトリの選出に対する「マンネリ化」を指摘する声が多く見受けられます。これを受け、『紅白』制作サイドも新たな目玉となるアーティストを模索しているという話も聞こえてきています。もしMISIAさんや福山さんに代わる新しい顔を選ぶとなれば、国民的な知名度と若年層への訴求力を兼ね備えたミセスが最有力候補となるでしょう。
嵐の不在と若手アーティストへの注力
現在も交渉中と見られる嵐の生出演が実現すれば、彼らが大トリを務める可能性も考えられますが、今年5月に活動を再開したばかりの大野智さんのコンディションがまだ万全ではないため、『紅白』出場は「ほぼない」と言われています。来年5月末で活動休止に入る嵐にとって、今年が最後の『紅白』出場機会となりますが、収録での出演にとどまるか、生放送でも1~2曲歌う程度で、大トリを務めるのは難しいという見方が強いです。
また、すでに発表されている白組の他の出場歌手を見ても、ミセス以外のアーティストではトリに選びにくい状況があります。布施明さんや久保田利伸さんといった大御所歌手も出場予定ですが、近年『紅白』は若い世代に人気のアーティストを積極的に起用する傾向にあり、大御所をトリに起用すると番組の「意図」がブレてしまう恐れがあると言われています。今年の白組には、&TEAM、Number_i、King & Prince、そしてミセスと同じく『レコード大賞』優秀作品賞を受賞したM!LKやBE:FIRSTなど、20代から30代前半の若手アーティストが多く名を連ねています。『紅白』制作陣は、幅広い世代を意識しつつも、特に「若い視聴者層」をさらに獲得したい狙いがあるため、大御所歌手がトリでは番組の終了まで視聴者の関心を引きつけにくいという課題も抱えています。このような状況で、若者だけでなく幅広い世代にアプローチできる国民的知名度を持つアーティストとなると、ミセスしか残らない、という声が上がっているのです。
音楽以外の分野での多岐にわたる活躍
ミセスの人気は音楽面にとどまりません。ボーカル・ギターの大森元貴さんは、今年の『紅白』総合司会も務める今田美桜さん主演のNHK連続テレビ小説『あんぱん』にメインキャストの一人として出演。また、12月に入ってからは、キーボードの藤澤涼架さんが来年1月から始まる鈴木亮平さん主演のサスペンスドラマ『リブート』(TBS系)に出演することが報じられ、人気ドラマ枠「日曜劇場」での起用は大きな話題となりました。
『あんぱん』は期間平均視聴率16.1%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)を記録した人気作であり、普段ミセスの楽曲を聴かない朝ドラの視聴者層にも彼らの存在が深く印象付けられたでしょう。朝ドラは幅広い年齢層に視聴されているため、若年層以外の視聴者をも置き去りにすることなく、ミセスの認知度を飛躍的に向上させました。今年、音楽以外でミセスの認知度が上昇したことも、トリの歌手選考に大きく影響すると考えられます。『紅白』制作サイドは、その年のレコード大賞受賞者をトリや大トリに選ぶことを避ける傾向があると言われていますが、今年は「それでもミセスなのではないか」と有力視されているのは、彼らの音楽以外の活動がもたらす広範な影響力があるからこそです。
嵐の不在、若年層へのリーチ、そしてアーティスト活動以外の分野でのバリュー。これらすべての要素が、2025年をMrs. GREEN APPLEの年とする可能性を強く示唆しています。彼らの勢いは、年末の音楽シーンの主役としてふさわしいものと言えるでしょう。





