ドランクドラゴン塚地武雅、俳優としての「冷遇」を告白 – 芸能界での存在感と待遇改善への期待

お笑いコンビ・ドランクドラゴンの塚地武雅が、12月24日放送の『あちこちオードリー』(テレビ東京系)に出演し、俳優業における自身の“待遇”に対する不満を明かし、大きな反響を呼んでいます。塚地は多岐にわたる作品で存在感を発揮し、「中堅俳優」としての地位を確立しているにもかかわらず、現場での扱いに疑問を呈しました。

俳優業における「スケジューラー」からの不満

番組MCのオードリー・若林正恭から「最近、役者の世界で扱いはよくなってきてますか?」と尋ねられると、塚地武雅は「スケジューラーさんとかは、やっぱ芸人を下に見てますよ。マジで最後に(出演シーンを)組まれる。空き時間めっちゃある」と率直に語りました。さらに、「4~5時間空くのに、畳の部屋だと衣装に畳の跡がつくからって、畳部屋NGが裏で流れてる」と明かし、常に椅子が用意された楽屋しかあてがわれない現状に不満を漏らしました。これは、芸人という本業を持つ俳優に対する業界内の根深い偏見を示唆していると言えるでしょう。

過去の苦言と「中堅俳優」としての飛躍

塚地は2022年に同番組へ出演した際にも、同様の苦情を語っていました。当時は、俳優業を始めた当初、現場スタッフから「賑やかしで来たんでしょ? だったら賑やかして下さい」といった偏見を持たれ、「おもしろいことやってくださいよ」と無茶振りされていたと告白しています。しかし、そうした“冷遇”にもめげることなく演技を続けた結果、今や彼の出演作は枚挙にいとまがありません。NHK大河ドラマ『西郷どん』の熊吉役や、映画『梅切らぬバカ』の山田忠男役など、「ハマり役」と評される作品も多数存在します。塚地はもはや、芸人という枠を超え、演技力と存在感を兼ね備えた「中堅俳優」として確固たる地位を築いたと言っても過言ではありません。

『あちこちオードリー』に出演し、俳優としての不満を語るドランクドラゴン塚地武雅『あちこちオードリー』に出演し、俳優としての不満を語るドランクドラゴン塚地武雅

テレビ業界からの高い評価とキャスティング会議での存在感

実際に、今年5月に本誌がテレビマン180人を対象に実施した「ドラマに起用したいお笑いタレント」ランキングでは、塚地武雅は堂々2位を獲得しています。本誌の取材に対し、あるテレビ局関係者は塚地の演技を絶賛。「塚地さんは『裸の大将』(2007〜2009年、フジテレビ系)で主演してから、存在感が増しました。それまでは脇役の一人だったのが、ほかの役者を食うほどの存在感を持つ脇役になった」と評価しています。さらに、「去年の『新宿野戦病院』(フジテレビ系)で、どう見ても男性なのに化粧をした婦長さんを演じたのは、誰にでもできる役ではありません。それを難なくやってのけるなんて……キャスティング会議では、必ず名前が挙がります」と、その卓越した演技力を高く評価しました。

「中堅俳優」としての実力と評価が日増しに高まるドランクドラゴン塚地武雅。彼の現場での待遇が、その才能に見合ったものとなるよう、業界全体の意識改善が強く望まれます。