台風19号で仙台市を流れる旧笊川が氾濫し同市太白区で住宅被害が相次いだことを受け、国土交通省仙台河川国道事務所は22日、住民向け説明会を開いた。事務所は本流の名取川と旧笊川を仕切る水門を開く操作が遅れ旧笊川の水位が14センチ上昇したと分析。遅れが被害拡大につながった可能性があるとした。
今後の調査で事務所の対応が被害拡大の原因と確認できれば賠償を検討する。
説明会には住民ら約120人が参加。事務所によると台風19号が接近した10月12日夜、別の地点で観測された水位に基づき誤って水門の操作員に退避を指示。遠隔操作で水門を閉じたが13日午前4時すぎ、旧笊川の水位が上昇したため開けた。
退避後、漏電などで水位計が一時使えなくなった。誤った退避指示がなければ操作員が目視で水位を観測でき対応できた可能性が高いとしている。今後、住民に意向を聞いた上で家屋被害の調査を行う方針。