2割軽い水着、水の抵抗軽減 ハイテク化に規制も



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 五輪の目玉競技の一つ、競泳。かつてメダル獲得者の半数以上が着用した「高速水着」が話題になったこともあるなど、東京五輪に向けても、水着は選手を支える武器だ。軽量化、フィット感の向上、水の抵抗の軽減…。前回東京五輪で日本代表に水着を提供したミズノの製品を中心に、この半世紀余りの進化をたどってみた。

 今回の五輪代表への提供を視野に入れる「GX・SONIC V(ファイブ)」は、東レと共同開発の撥水性を高めた生地を採用。水中での水着重量を従来比で約2割低減した。水面に近い位置を泳げるようになり、運動効率の上昇が期待できるという。

 フラットな姿勢とキック力を支えるX型のラインが腰から太ももに入るほか、女子用には腹部にラインを入れた。レース後半でも腹部が落ちず水平姿勢を維持し、水の抵抗を抑える。

 女子代表が期待される大橋悠依(ゆい)選手(24)は「腰が下から持ち上げられるようなサポート感がある。この水着とがんばりたい」と話す。

 開発に携わったミズノの大竹健司さん(42)は「ミズノは長い歴史の中で実績を積み重ね、選手の信頼を得てきた」と自信をみせる。

 1964年東京五輪。絹が水着素材の主流だった時代、軽量化のため最新素材のナイロンを使用した。男子800メートルリレーでの銅メダル1つにつながったものの、世界との差はまだ大きかった。翌年、ミズノは英スピード社と業務提携し、開発を進める。

 技術的な革新が起きたのは76年モントリオール五輪。伸縮性の高いポリウレタン弾性糸を取り入れ、フィット感や動きやすさが飛躍的に向上。立体的な形状は現在の競泳用水着の原型となった。

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