ゆうちょ銀行で口座を開設しようとした際、「すでに口座が存在します」と告げられ、心当たりがないことに驚いた経験はありませんか?ゆうちょ銀行のルールでは、原則として一人につき同一種類の口座(通常貯金や通常貯蓄貯金)は一つしか持てません。そのため、もし過去に開設した口座がある場合、新しい口座を作ることはできないのです。この状況で口座を利用するには、既存口座の通帳やキャッシュカードを再発行するか、一度解約して新規開設する必要があります。本記事では、自分名義のゆうちょ口座があると言われたものの、通帳やキャッシュカードが見当たらない場合の確認方法と、その後の手続きについて詳しく解説します。
なぜ本人に心当たりがないのに「口座あり」となるのか
ゆうちょ銀行では、原則として同じ名義で同一種類の口座を複数持つことはできません。このため、新しく口座を開設しようとした際に、すでに同種の口座が存在すると判明することがあります。では、なぜ本人が口座を開設した記憶がないのに、すでに口座があるという状況が起こるのでしょうか。最も可能性が高いケースは、親が子どもの将来のために開設していたというものです。
特に、生まれたばかりの赤ちゃんのお祝い金を預けるためや、将来の学費などの積立を始める目的で、親が子どもの名前でゆうちょ口座を用意しておくことがあります。中には、子どもが成人するまで口座の存在を伝えない家庭もあり、本人が大人になってから初めて知る、という状況が生まれます。
通帳・キャッシュカードが見つからない場合のステップ
もし、自分名義のゆうちょ口座が存在することが確認できたものの、通帳やキャッシュカードがどこを探しても見つからない場合は、以下のステップで対処を進めます。
ステップ1:口座の「現存調査」を行う
まずは、自分名義の口座が本当に存在するかどうかを正式に確認するための「貯金等照会書」による現存調査を行います。これは、最寄りのゆうちょ銀行または郵便局の貯金窓口で申請できます。
調査を依頼する際には、運転免許証やマイナンバーカードといった本人確認書類が必要です。この調査により、自分名義のゆうちょ口座が存在するかどうか、またその口座番号などが確認できます。調査結果は後日、郵送で通知されます。
ゆうちょ銀行の口座開設や手続きをイメージした画像。通帳やキャッシュカードが見つからず困っている様子。
ステップ2:通帳またはキャッシュカードの再発行手続き
現存調査で口座の存在が確認できたら、次に行うのは通帳やキャッシュカードの再発行手続きです。これもゆうちょ銀行または郵便局の貯金窓口で申請します。
手続きの際には、口座開設時に届け出た印章(登録印)と本人確認書類を持参する必要があります。再発行には、通帳1冊またはキャッシュカード1枚につき1100円(税込み)の手数料がかかります。もし、口座の登録印が不明な場合でも、窓口で印鑑変更の手続きと併せて再発行の申請を進めることが可能です。必要な書類や手数料を用意して窓口へ行きましょう。
ゆうちょ銀行で、自身も知らぬ間に口座が存在していた場合でも、焦る必要はありません。まずは正式な手続きである現存調査を行い、口座の有無と詳細を確認します。口座の存在が判明し、通帳やキャッシュカードが見つからない場合は、必要書類を準備して再発行手続きを進めれば、再びその口座を利用できるようになります。