阪神大震災の被災者らが入居する兵庫県内の災害復興公営住宅234カ所で、昨年1年間に1人暮らしで死亡した「孤独死」は前年比5人増の75人だったことが14日、分かった。兵庫県警の検視結果をもとに産経新聞が集計した。仮設住宅が解消された平成12年以降で2番目に多く、入居者の高齢化が改めて浮き彫りとなった。
孤独死者数は27年に過去最少の33人に減ったが、翌年から増加に転じ、30年は70人だった。ただ、昨年に孤独死した75人全員が実際に震災の被災者かどうかは確認できていない。
75人の平均年齢は77・4歳で、男性36人、女性は39人。年代別では80代30人、70代28人、60代8人の順に多く、60代以上が9割を占めた。75人のうち57人が病死で、半数弱の35人は死後1日以内に発見されたという。