日本商工会議所の三村明夫会頭は16日の定例記者会見で、米中両政府が貿易協議の「第1段階」合意に署名したことを受けて、「関税戦争が続いた場合の世界に対するリスクは大きかった。リスクが底打ちし、さらなる悪化が防げたことは大きい」と述べ、両国間の合意を評価した。
ただ、「今回の合意に含まれていない国有企業の補助金などを含めて議論するのか、今後の見通しはできない」とも述べ、今後の交渉の行方の先行き懸念にも言及した。
また、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が年頭の記者会見でいわゆる元徴用工訴訟への対応について、「韓国政府はこれまでに解決策を示している」と述べたことについて、疑問を呈した。その上で、「昭和40年(1965年)の日韓合意の付属文書(日韓請求権協定)は、日韓の経済関係を規定する文書であり、これに対する(韓国政府からの)言及がない」ことを改めて問題視した。