改定された現在の日米安全保障条約が調印されてから６０年を迎えた１９日、外務省飯倉公館（東京都港区）で記念式典が開かれ、両政府の関係者らが出席した。安倍晋三首相はあいさつで「今や日米安保条約は、いつの時代にもまして不滅の柱。アジアとインド太平洋、世界の平和を守り、繁栄を保証する不動の柱だ」と強調し、今後も同盟を深化させる決意を示した。
米側からはヤング駐日臨時代理大使らが出席した。首相は同盟強化に向けた日米両国の関係者の「努力と犠牲」が「同盟をつなぐ信頼を不抜にした」と強調。「これからは宇宙やサイバースペースの安全、平和を守る柱として同盟を充実させる責任が私たちにはある」と訴えた。
旧日米安保条約を改め、米軍の対日防衛が義務となった現在の日米安保条約は昭和３５（１９６０）年１月１９日、米ワシントンで当時の岸信介首相、アイゼンハワー大統領の下で署名された。
首相は祖父の岸氏が「これから始まる１００年、両国にさらなる信頼と協力あれ」と述べたことを紹介し「同じ誓いをささげようと思う」と語った。アイゼンハワー氏の孫のメアリーさんは「岸氏とアイゼンハワー氏の気持ちは今でも受け継がれており、今後も長きにわたって両国関係が発展することを望む」と述べた。
