高架橋補強、優先度にミス　東北・上越新幹線

　ＪＲ東日本は２１日、東北・上越新幹線の高架橋の柱で、一部に耐震診断の誤りがあったと発表した。耐震性に問題はないが、補強工事の優先度が高いのに低いと判断していたという。計３７カ所、３６７本の柱が対象で速やかに補強する。

　ＪＲ東は平成２０年５月、橋脚などと一体となったタイプの高架橋約７万７千本のうち、優先度の高い約１万８５００本の補強工事を完了したと公表していた。揺れに耐える粘りが少なく、急に大きく壊れる可能性があり優先して工事した。３６７本も本来は優先度が高かったのに、鉄筋の量や柱の寸法のデータ入力を誤った。

　優先度が低いとする柱は粘りがあり、大きな揺れが起きても、柱の端に損傷が出る程度と見込まれる。同社はこうした柱も、耐震性が低いと判断した場所から順次補強を進めている。