日本民間放送連盟(民放連)の大久保好男会長は23日の定例会見で、NHKが3月から試行を始めるテレビ番組のインターネットへの常時同時配信について「NHKは受信料収入で運営される公共放送で、民間事業と競合しないよう節度をもって行っていただきたいという考えに変わりはない」と述べた。
NHKの新サービスに関連し、民放連は業務、受信料、ガバナンス(組織統治)の「三位一体改革」の断行などを求めてきた。肥大化を懸念する総務省もNHKの案について見直しを求め、NHKは費用を圧縮。常時同時配信は提供時間を限定して行われる。大久保会長は、今後の三位一体改革の実行について「総務省の検討会も検討事項の一つに挙げているので、そういった議論の推移も見守っていきたい」と語った。
一方、今夏に行われる東京五輪・パラリンピックに向けては、「技術革新の成果を取り込みながら、オリンピック、パラリンピックの素晴らしさを伝え、合わせて全体として日本の魅力を世界に発信していければというように念願している」と期待を寄せた。