ロシア通商代表部職員、工作途中か 警視庁、漏洩被害拡大前に立件

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 ソフトバンクの機密情報漏洩(ろうえい)事件で、在日ロシア通商代表部の幹部職員らは時間をかけて元社員に付け入り、協力者に仕立てたとみられる。過去のロシアのスパイ事件では相手への要求レベルを徐々に高め、重要な情報を獲得してきた。今回も幹部職員らはより深く、広範囲に情報を得ようとしていた疑いがあり、警視庁公安部は漏洩被害の拡大前に捜査に着手、立件にこぎつけた。

 平成12年9月に摘発された海上自衛隊幹部自衛官による秘密漏洩事件では、在日ロシア大使館付武官の海軍大佐が11年1月、防衛研究所主催のシンポジウムで自衛官と知り合った。身分は隠さず、大使館に招待してロシアへの関心や将来の希望、家族関係などを詳細に聞き出したとされる。

 さらに十数回の飲食を重ねる中で、当初は市販の図書などをもらうことで満足したそぶりをみせた。自衛官が金銭を受け取るようになると、内部資料を求め、出会いから1年半ほどがたった12年6月には戦術などに関する部外秘の文書のコピーを獲得したという。

 27年12月に陸上自衛隊の元陸将が陸自の内部資料を同大使館の元武官に渡したとして摘発された事件でも、元武官は飲食を繰り返すなどして元陸将と関係を深め、日米の共同演習に関する情報も要求したとされる。

 警察当局によると、ロシアのスパイ活動では「飲食代」「贈り物」「現金」の順で対価を引き上げ、協力者に仕立てていくのが常套(じょうとう)手段だという。

 近年は開発競争が激化する通信分野での最先端技術の情報が最大のターゲットになっているとされ、今回は電話の基地局など通信設備の構築業務を省力化する作業手順書などがロシア側に渡ったとみられる。

 捜査関係者は「スパイ活動は狙いを絞らず取れるものは丸ごと取るスタイルが多い。今回の捜査着手時点では情報獲得に向けた工作の途中だったのではないか」と指摘。「早急に食い止めていなければ、どんどん侵食されていただろう」との見方を示した。

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