《「津久井やまゆり園」で入所者ら45人が殺傷された事件の裁判員裁判。裁判官が植松聖(さとし)被告に対し、大麻に関して質問する》
植松被告「デリヘルの方と会うときは大麻を吸いました」
裁判官「事件までに(効果が)切れましたか」
植松被告「3時間たっているので効いているというわけではありません。…大麻の影響はありません」
《思い出したように、事件に大麻の影響はないと付け加えた植松被告。「大麻精神病だった」として刑事責任能力を争う弁護側の主張に反し、被告自身は影響を否定している》
裁判官「大麻を吸うといい考えが浮かび、最もいいものが重度障害者を殺すということだった。ただこの考えは措置入院中に思いついたということではなかったか」
植松被告「自分で殺すのを思いついたということです」
裁判官「重度障害者を自分で殺すのを考えたのが(平成28年)2月。行動にしたのは7月。思い付いたのは(事件前日の)7月25日か」
植松被告「はい」
裁判官「きっかけは」
植松被告「いうほどのことはありません。先延ばしにしてしまうので、ちんたらしている場合じゃないと思いました」
裁判官「25日になったころは後輩と河川敷で大麻を吸っていた。これがきっかけには」
植松被告「いうほどのことではありません」
《事件の引き金を探ろうとするが、植松被告の回答はそっけない》
裁判官「障害者はかわいいと話していたのは間違いないか」
植松被告「はい」
裁判官「働く前は障害者にどんな印象を持っていた」
植松被告「家では生活できないような大変な方と思っていました」
裁判官「悪い印象か」
植松被告「…いいも悪いもなく、大変なんだと。悪いといえば悪い」
裁判官「世話をするのが大変という意味で悪いということか」
植松被告「はい」
裁判官「かわいいと思った方が仕事がやりやすいという言葉もあったが、それは今振り返ってそう思うということか」
植松被告「そうです」
《午前中の被害者からの質問に対し、植松被告は、障害者はかわいいと思った方が「仕事がしやすかったのかもしれない」と答えていた》