富士山の山梨側の麓と5合目を結ぶ「富士山登山鉄道」の実現可能性を議論する山梨県の検討会(会長・御手洗冨士夫経団連名誉会長)の総会が6日、国会内で開かれ、有料道路「富士スバルライン」上に次世代型路面電車(LRT)を走らせるのが「最も優位性が高い」とする構想骨子を了承した。
総会には御手洗会長や理事長の山東昭子参院議長、顧問の日枝久フジサンケイグループ代表ら24人と長崎幸太郎知事らが出席。
骨子は、現在あるスバルラインを利用すれば土地の改変や森林伐採が不要で、LRTは騒音や振動が低く、軌道上を緊急車両などが通れると評価した。
終了後、長崎幸太郎知事は記者団に「骨子を地元の自治体や住民に説明して、意見交換したい」と述べた。骨子は1月30日の理事会では「中間報告骨子」だったが、中間報告を削除したことについて「固まったものと誤解を受けないため」とした。
地元の理解が得られれば、構想をさらに具体化し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)や、有識者でつくる富士山世界文化遺産学術委員会、静岡県などに報告するという。