昨年にツイッターなどの会員制交流サイト(SNS)を通じて犯罪被害に遭った18歳未満の子供は2095人(暫定値)で、過去最多だった平成29年の1813人を上回ったことが6日、警察庁の集計で分かった。性犯罪のほか誘拐などの重要犯罪の被害も増えており、同庁が警戒を強めている。
罪種別の被害では、淫行などの「青少年保護育成条例違反」が859人。自画撮り被害を含む「児童ポルノ」は671人、金銭を渡してみだらな行為をする「児童買春」が428人だった。他に「重要犯罪」が計109人で、内訳は「強制性交」48人、「略取誘拐」45人、「強制わいせつ」15人。「殺人」は未遂が1人あった。
略取誘拐は21~26年は1~3件で推移しており増加傾向が際立つ。昨年11月に大阪市の小学6年女児が行方不明になった事件では、ツイッターで知り合った男(35)=未成年者誘拐罪で起訴=に、栃木県小山市の自宅まで連れて行かれたとされる。家出少女らに「宿泊場所を提供する」などと誘い出す手口も目立っている。