日本郵政の増田寛也社長は10日、産経新聞などのインタビューに応じ、傘下のかんぽ生命保険の不正販売問題の収束を急ぐとともに、今後の成長戦略などを策定し、ビジョンとして示したい考えを明かした。主な一問一答は次の通り。
--かんぽ問題の再発防止策だけでなく、成長戦略などを含めた再建計画を示す考えは
「まず、今のかんぽ問題を片づけないことにはその先に進めないので、それが最優先課題ということは変わりない。同時並行的に、正常な状態に戻ったときのグループ全体の拡大方針も常に考えておかなければいけない問題だ。人口減少や低金利が続く中で、今後の企業の大きな成長のビジョンをどうするか。来年の年明けのしかるべき時期に中期経営計画を策定するが、その前にビジョンとしてこれからの成長の方向を示すやり方もある。どこでどう示すかはまだ詰めていないが、それが示せる環境にしていかなければいけない」
--ビジョンは今年のうちに示せるか
「かんぽ問題をどこで収束させるかによる。そこが一番、わが社としての肝になる。まだ、業務改善計画を出して10日くらいしかたっていないので、時期的にはまた考えたいと思うが、大きな方向性を市場に対しきちっと示していく必要がある」