文豪・太宰治の未完の遺作「グッド・バイ」を劇作家のケラリーノ・サンドロヴィッチが独自の視点で完成させた戯曲を映画化。戦後の混乱からの復興期を舞台に、闇稼業で小金を稼いでいた文芸誌編集長の田島周二(大泉洋)と、金にがめつく大食いの担ぎ屋、永井キヌ子(小池栄子)の“偽夫婦”が織りなす喜劇を描いた。
気弱で愛人たちと別れられない“ダメ男”と、めかし込むと見違えるような美人になるが普段は粗野で泥まみれの“パワフルな女”という好対照の2人を演じた大泉と小池。それぞれの軽妙な演技が光る。14日から東京・新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマなどで全国公開。1時間46分。(啓)
★★★☆
(★5傑作 4見応え十分 3楽しめる 2惜しい 1がっかり ☆は半分)