NHKの木田幸紀放送総局長は13日の定例会見で、来年度からの新番組のレギュラー出演者に対し、正式な契約を交わす前に、違法薬物や反社会的勢力との関わりがないことを確認する書面を提出させる方針を明らかにした。大河ドラマの出演者に不祥事が相次いだことを受けた措置。
薬物については、現時点で違法薬物を使用・所持していないことに加え、捜査機関に今後嫌疑を持たれたりする恐れがないことを誓約してもらう。対象は定時番組で、出演者本人と所属事務所の代表者による書面提出を予定している。
木田総局長は会見で、「NHKは公共放送として、反社会的な行為を容認することはできない。出演者についてはこれまでも、所属事務所を通じて事前に確認作業を行ってきたが、より確実に行っていく」と述べた。
NHKの出演者をめぐっては、昨年放送された大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」に出演していたミュージシャンで俳優のピエール瀧さん(52)が麻薬取締法違反容疑で逮捕。1月にスタートした「麒麟(きりん)がくる」でも、出演を予定していた女優の沢尻エリカさん(33)が同容疑で逮捕された。