動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿された動画で製品や職場環境を中傷され、社会的信用が損なわれる恐れがあるとして、発光ダイオード(LED)製造大手の日亜化学工業(徳島県阿南市)が米ユーチューブ社に動画の削除を求めた訴訟の判決で、徳島地裁は17日、中傷を認めて動画削除と投稿者情報の開示を命じた。
川畑公美裁判長は判決理由で、日亜化学が問題とした2種類の動画について「公益を図る目的のものでないことは明らか。会社が重大にして回復困難な損害を被るおそれがある」と認定した。
判決によると、元従業員を名乗る人物が平成30年4月、同社の製造現場が不衛生な状態で品質が劣悪だとして、製品を購入しないよう呼び掛ける動画を投稿した。
徳島地裁は昨年8月、米ユーチューブ社に対し、動画の削除と投稿者の情報開示を求める仮処分命令を出した。