民放キー局の2025年度第2四半期(中間)決算が出そろった。長らくテレビ不況に喘いできた民放各局だが、意外にも1社を除き“史上最高の売上高”を達成したことが明らかになった。特に前年同期比で激増したのがスポット(番組を指定せず特定の時間帯を選定してCMを放送する出稿形態)セールスだった。
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「“史上最高の売上高”を達成したのはフジテレビ以外の民放キー局。フジは今年上半期、中居正広氏(53)の女性トラブルに端を発した大騒動が起きてしまいましたからね」(制作会社関係者)
フジテレビを巡っては、昨年12月に報じられた中居氏と同局の元女性アナウンサー間のトラブルがきっかけで勃発した“中居氏・フジテレビ問題”により、多数のスポンサー企業が撤退。今年3月期のフジテレビ単体の決算は最終利益が328億円の赤字に。
「人権意識が問われた大騒動で、多くのスポンサー企業がフジテレビから撤退しましたが、スポンサー企業の年間の広告予算は決まっていますからね。各企業は広告予算を使い切りたいわけです。フジに広告を出稿できなくなった分、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京へのスポットCMの出稿が増えたということですね。これは、フジ以外の局にとってみれば、まさに“漁夫の利”と言えそうです。
ただ、フジにも徐々にスポンサーは戻ってきていますし、来年以降も今年のようなことが続くわけではありません。それにフジに今回の騒動があったことをきっかけに、スポンサー企業はテレビ局への広告出稿をリスク視するようになり、テレビ界全体への出稿額が今後減るとも見られているんです。
長い目で見たら、フジに限らず各局の広告収入は徐々に減っていくことになるとも言われており、史上最高の売上高を達成したフジ以外の各局も素直に喜べない状況ですね。
同時に、騒動により“1人負け”状態になってしまったフジも、スポンサー企業が100%戻ってくるとは考えられておらず、厳しい状況はまだまだ続くと見られています。
そんな大変な状況のフジテレビにあって、“唯一の希望”とも言える番組があります。それは『新しいカギ』ですね」(前同)
21年4月にスタートした『新しいカギ』は霜降り明星・せいや(33)、粗品(32)、チョコレートプラネット・松尾駿(43)、長田庄平(45)、ハナコ・秋山寛貴(34)、岡部大(36)、菊田竜大(38)をメインに据えたお笑いバラエティ番組。
当初は視聴率が伸び悩むなど苦戦を強いられた同番組だが、22年11月に始まった、『新しいカギ』メンバーと学校の生徒たちがかくれんぼで勝負する企画「学校かくれんぼ」が大ヒット。
「学校かくれんぼ」のヒット以降、「高校バスケ全国制覇への道」「学校の先生と漫才グランプリ」「ティーチャーを探せ!」「学校を盛り上げろ!カギダンスバトル」などの学校を舞台にした企画を連発してさらに人気の番組に。24年7月放送の『FNS27時間テレビ』(フジテレビ系)も『新しいカギ』メンバーがMCを務め、番組の企画を軸に構成されたほどだった。
「5月には『新しいカギ』がドイツの国際映像祭『World Media Festivals(ワールド・メディア・フェスティバル2025)』の『Children&Youth:Omnia Open(子どもと若者・オープン)部門』の銀賞を受賞。
24年7月27日に放送された、せいやさんの母校で生徒たちとかくれんぼをする『学校かくれんぼ』が受賞したんですよね。海外からも高く評価されていますし、テレビ各局が重視するコア視聴率(13〜49歳の個人視聴率)も確実に取る番組になりました。そして、今年の大晦日も『新しいカギ』の大型特番が放送されますよね」(同)






