ローソン、レジなし店舗の実証実験 生体認証“顔パス”実験も





実験店舗「ローソン富士通新川崎TSレジレス店」の天井にはヒトとモノの動きを確認するため28台のカメラが配置されている=川崎市幸区(日野稚子撮影)

 ローソンと富士通は18日、商品購入時に決済作業がいらない「レジなし」店舗の実証実験を26日から始めると発表した。5月下旬まで3カ月間の実験期間で認証・決済システムや運用などの検証を行い、短期的には今夏に予定する一般向けのレジなし体験店舗への実装化を目指す。

 実験店舗「ローソン富士通新川崎TSレジレス店」(川崎市幸区)は富士通の事業所内に設置され、勤務する約3千人が利用できる。1人の店員が商品配置などを行うが、決済レジはない。

 利用者はスマートフォン向けの専用アプリでクレジットカードを登録。アプリのQRコードを読み取り機にかざして入店する。店内で商品を選んで店を出れば決済が完了、スマホにレシートが届く。商品棚の重量センサーと天井に配置した28台のカメラで人と商品の動きを追跡し、店から持ち出した商品を確認して決済作業に入るという。

 実験は5月25日まで行う。3月16日からは富士通が開発した顔認証と手のひらの静脈認証を組み合わせたマルチ生体認証方式も導入。QRコードの代わりに右手の手のひらをかざすと入店ゲートが開く。

 ローソンの牧野国嗣理事執行役員は「今回の実験で技術課題を洗い出し、(店舗導入に向けた)ビジネス検証につなげたい」と話す。将来的には人手不足や混雑によるレジ行列を解消し、省人化運営の技術としての有効性の検証を続ける方針だ。



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