第二次大戦時、ナチス・ドイツに併合されたオーストリアで、ヒトラーへの忠誠と兵役を拒否し、死刑となった一人の農夫の生涯を描いたヒューマン・ドラマだ。
国際映画祭で数々の賞を受賞してきたテレンス・マリック監督が今回、初めて実在の人物を描いた。本作は、カンヌ国際映画祭で「人間の内面を豊かに描いた作品」に贈られる「エキュメニカル審査員賞」を受賞した。
なぜ農夫は愛する家族を残し、孤独な殉教者となる道を選んだのか。その揺るぎない信念には、敬服せざるを得ない。
21日から東京・TOHOシネマズシャンテ、大阪ステーションシティシネマなどで全国公開。2時間55分。(啓)
★★★★
(★5傑作 4見応え十分 3楽しめる 2惜しい 1がっかり ☆は半分)